米Power Integrations(パワー・インテグレーションズ)は、民生機器の電源に向けて、2つのICで構成したチップセットを発売した ニュースリリース 。新製品の特徴は、電源の部品点数を最大で40%削減できること。具体的な応用先は、薄型テレビやPC、電動アシスト自転車、電動工具、家庭用ゲーム機などに搭載する電源回路や、ACアダプター、急速充電器などである。

 新製品のチップセットを使えば、最大220Wの連続出力が得られるLLC共振コンバーターを構成できる。構成したLLC共振コンバーターでは、最大98.1%と高い変換効率が得られるためヒートシンクが不要になることも、新製品の特徴である。LLC共振コンバーターの制御方式の工夫などで変換効率を高めたという。なお、一般的なLLC共振コンバーターの変換効率は96〜97%程度にとどまる。

テレビやPCなどの電源に向けたLLC共振コンバーター用チップセット
テレビやPCなどの電源に向けたLLC共振コンバーター用チップセット
(出所:Power Integrations)
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 2つのICのうち一方は1次側ICで、ハイサイドとローサイドの+600V耐圧パワーMOSFET(同社はFREDFETと呼ぶ)、およびLLC共振コンバーター用制御回路を集積する。もう一方は2次側ICで、2次側同期整流用制御回路と絶縁回路を集積している。この絶縁回路は、2次側で取得したデータを1次側に送る際に使う。誘導(インダクティブ)結合方式の同社独自の絶縁技術「FluxLink」をベースにした絶縁回路である。

発売したチップセットを使った応用回路例
発売したチップセットを使った応用回路例
1次側IC「HiperLCS2-HB」(図中左側)と2次側IC「HiperLCS2-SR」(図中右側)を使ってLLC共振コンバーター回路を構成した。(出所:Power Integrations)
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 発売したチップセットのシリーズ名は「HiperLCS-2」。1次側ICのシリーズ名は「HiperLCS2-HB」で、型番は「LCS726x」。2次側ICのシリーズ名は「HiperLCS2-SR」で、型番は「LSR2000」である。スイッチング周波数は90kHz、120kHz、180kHz、240kHzの中から選択できる。入力電圧変動や負荷変動などに対する出力電圧のレギュレーション特性は最大1%に抑えられる。「無負荷時の消費電力は最大50mWに低減できる」(同社)。パッケージは、2つのICどちらも24端子InSOP。動作温度範囲は−40〜+105℃。すでに販売を始めている。1万セット購入時の参考価格は3.20米ドル/セットである。