オムロンは、産業用ロボットと各種の制御機器を統合制御する「ロボット統合コントローラー」のシミュレーションソフトウエア「Sysmac Studio 3D シミュレーション」(以下、Sysmac Studio 3D)のティーチング機能を強化した。ロボットアームにカメラを取り付けて行う製品検査のティーチングを、ロボットの実機や検査対象となるワークの実物なしで、Sysmac Studio 3Dの仮想空間だけでできるようにする。オプション機能として2022年4月15日に発売した。対応機種はオムロンのNJ501-R300など6機種。

Sysmac Studio 3Dシミュレーションの操作画面
Sysmac Studio 3Dシミュレーションの操作画面
(出所:オムロン)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社によると、従来の現物と実機を用いたティーチングに比べて、作業工数を大幅に削減できるという。例えば、「リアルのティーチングでは1日を要していた20〜30点の検査項目がある自動車部品の検査作業も、Sysmac Studio 3Dの新機能を使用すれば約1時間で済む」(同社)。

 ティーチング作業の軽減で特に威力を発揮するのが、検査したい箇所を仮想空間内(Sysmac Studio 3Dの操作画面上)のワークで指定・登録する「スナップ機能」だ。仮想空間内で検査箇所を指定・登録すれば、アームの軌跡とカメラでの撮像の動作を自動で設定できるのも利点。従来のように仮想空間内でロボットのアームの軌道を細かくティーチングする必要がない。

 仮想空間内のロボットが撮像した画像を、Sysmac Studio 3Dの操作画面上で見られるので、撮像時のカメラの位置や画角が適切かどうかをティーチング時に確認できる。実際の撮影データからシミュレーションとのずれを補正する機能の他、異なる検査ポイント間をロボットアームが移動する際、そのポイント間にある障害物を回避するルートも自動生成する。

 ロボットの制御エンジンとPLC(Programmable Logic Controller)の制御エンジンをSysmac Studio 3Dにエミュレーターとして組み込めるため、Sysmac Studio 3Dで作成した制御プログラムをロボット統合コントローラーにインストールすれば、仮想空間で作成した動きを実機で正確に再現できるという。STEPやIGESなどの高い中間ファイル形式に対応している。