トーキンは、磁性体(コア材)に金属系材料(メタルコンポジット材料)を採用した車載機器向けパワーインダクター(電源インダクター)「MPXVシリーズ」を発売した(ニュースリリース)。特徴は2つあり、1つは耐熱性が高いこと。使用温度範囲は−55〜+155℃と広い。もう1つは大電流を流せること。定格電流が最も高い製品は90Aである。

耐熱性が高く、大電流を流せる金属系パワーインダクター。
トーキンの写真
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 同社によると、「自動車の電子化が急速に進んでおり、車載ECU(電子制御ユニット)の搭載個数が増え、回路規模は増大している。それと同時に、エンジン周辺への搭載や機電一体化が進行しており、車載ECUには高温環境や大電流への対応が求められている。今回の新製品は、こうした要求に応えるもの」という。具体的な応用先は、LEDヘッドライトやメーター・クラスター・パネル、電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプ、電動パワーステアリングなどを制御する車載ECUに向けたスイッチング方式のDC-DCコンバーター回路である。

 車載用受動部品の品質規格「AEC-Q200」に準拠し、表面実装に対応する。外形寸法とインダクタンス値が異なる213製品を用意した。外形寸法は5mm×5mm、6mm×6mm、8mm×8mm、10mm×10mm、12mm×12mm、17mm×17mm、22mm×22mmの7サイズを用意した。インダクタンス値の範囲は0.1μ〜100μH(100kHzにおける値)である。定格電流の範囲は2.0〜90A。定格直流抵抗(DCR)の範囲は0.48m〜341.2mΩ(最大値)である。動作時に発生する音鳴り(うなり音)を抑えた。さらに、金属巻線の周囲をメタルコンポジット材料で覆う構造を採用したことで漏れ磁束を減らし、周囲の部品や回路への磁気的な影響を低減したとしている。すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。