三菱電機は、大型産業機器に搭載するインバーター装置に向けたパワー半導体モジュールの品ぞろえを拡充した(ニュースリリース)。今回、7製品を追加した。具体的な応用先は、鉄道車両や直流送電用電力設備、大型産業機械などである。

今回追加された大型産業機器向けパワー半導体モジュールの例
左はHVIGBTモジュールXシリーズに追加になった「CM2400HCB-34X」。右は同シリーズに追加になった「CM900HC-90X」。(出所:三菱電機)
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 追加した7製品のうち2製品は、IGBTを内蔵した「HVIGBTモジュールXシリーズ」に含まれる。残り5製品は、ダイオードを内蔵した「HVDIODEモジュールXシリーズ」に含まれる。前者のHVIGBTモジュールXシリーズには、同社独自のCSTBT(Carrier Stored Trench Gate Bipolar Transistor)構造の第7世代IGBTチップを搭載する。一方、後者のHVDIODEモジュールXシリーズには、同社独自のRFC(Relaxed Field of Cathode)構造の第7世代ダイオードチップを搭載している。

 上述の第7世代IGBT/ダイオードチップは第6世代IGBT/ダイオードチップに比べて、電力損失と熱抵抗を低減できるため、定格電流を増やせる。このため「HVIGBTモジュールXシリーズやHVDIODEモジュールXシリーズは、第6世代IGBT/ダイオードチップを使う従来品と比べて、モジュールの外形寸法を約33%削減可能であり、インバーター装置を小型化できる」(同社)という。

 今回、HVIGBTモジュールXシリーズに追加された2製品は、耐圧が+1.7kVで定格電流が2400Aの「CM2400HCB-34X」と、耐圧が+4.5kVで定格電流が900Aの「CM900HC-90X」である。既存製品を含む同シリーズの主な仕様は下表の通り。

HVIGBTモジュールXシリーズの仕様
下線を引いた2つの製品が今回追加された。それ以外は、すでに販売されている製品である。(出所:三菱電機)
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 HVDIODEモジュールXシリーズに追加された5製品は、耐圧が+1.7kVで定格電流が1200Aの「RM1200DC-34X」、耐圧が+3.3kVで定格電流が1200Aの「RM1200DC-66X」、耐圧が+4.5kVで定格電流の「RM900DG-90X」、耐圧が+4.5kVで定格電流が1500Aの「RM1500DC-90X」、耐圧が+4.5kVで定格電流が1500Aの「RM1500DG-90X」である。既存製品を含む同シリーズの主な仕様は下表の通り。

HVDIODEモジュールXシリーズの仕様
下線を引いた5つの製品が今回追加された。それ以外は、すでに販売されている製品である。(出所:三菱電機)
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 追加した7製品は、2021年7月1日以降に順次販売を始める予定。サンプル価格は下表の通り。なお、今回の新製品を含むHVIGBTモジュールXシリーズとHVDIODEモジュールXシリーズは、21年5月3日~7日にオンラインで開催されるパワーエレクトロニクス関連の国際学会「PCIM Europe digital days 2021」に出品する予定である。

新製品のサンプル価格
(出所:三菱電機)
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