ルネサス エレクトロニクスは、Armコアマイコン「RAファミリ」の新製品として「RA4W1」を発売した(ニュースリリース)。Bluetooth Low Energy 5.0に対応した2.4GHz無線通信回路を集積しており、Bluetooth 5.0に対応した安全でセキュアーなIoTエンドポイント機器の開発に向ける。

新製品と応用イメージ
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 同社はArmコアをベースにするマイコンに本格的に取り組むことを2019年10月に発表した(関連記事:「マジでArmマイコンやります」、ルネサスがようやく決心)。その際、RAファミリとして4つのシリーズ「RA8/RA6/RA4/RA2」を展開することを表明した。今回の新製品は、最初に発表されたRA4M1に続く、RA4シリーズの第2弾に当たる。

 新製品のRA4W1は、セキュリティー関連機器(火災検知、盗難検知、制御パネル)や計測機器(電力メーター、自動検針)、産業機器(ロボティクス、自動販売機、工業ミシン)、ヘルスケア機器(活動量計)、スマートホーム、リモート制御玩具などに向ける。RA4W1のCPUは、最大動作周波数が48MHzの「Arm Cortex-M4」。メモリーは、プログラム用のフラッシュメモリーを512Kバイト、データ用のフラッシュメモリーを8Kバイト、SRAMを96Kバイト集積する。

 BLE 5.0に関しては、ロングレンジやメッシュネットワークなど、フル機能をサポートするという。受信時のピーク電流は3.3mA、送信時は4.5mA(0dBm時)。受信感度は-105dBmである(125ビット/秒モードで外部からの損失を受けない場合)。このほか周辺回路として、14ビットのA-D変換器や8ビットD-A変換器、11チャネルの静電容量式タッチセンサー、オンチップ発振器、さらにルネサス独自のセキュアーエンジン「SCE5」を集積する。SCE5を使うことで、対称鍵方式の暗号化や復号化、ハッシュ演算、真性乱数生成、マイコン固有鍵のラッピングなどが行える。パッケージは7mm角の56ピンQFNである。

新製品の概要
ルネサスの図
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 ルネサスは、チップ(ハードウエア)だけでなく、各種ソフトウエアも用意する。例えば、Bluetooth 5.0のプロトコルスタックに加えて、Heart Rate Profile(HRP)やEnvironment Sensing Profile(ESP)、Automation I/O Profile(AIOP)など、各種標準プロファイルに準拠したAPIを提供するという。既存の同社マイコン製品と同じく、新製品のIDE(統合開発環境)には、ルネサスの「e2 Studio」、英Armの「Keil MDK」、スウェーデンIAR Systemsの「Embedded Workbench」が利用できる。

 RA4W1の参考価格は、1万個一括購入時に3.98米ドル/個(税別)である。評価キットとして「RTK7EKA4W1S00000BJ」を用意する。デモアプリケーションをスマートフォンにダウンロードすると、この評価キットをおおむね30分以内で使用できるようになるという。

評価キット
ルネサスの写真
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