オランダNXP Semiconductorsは、Arm Cortex-M33を集積したMCU「LPC5500シリーズ」の新製品「LPC551x/LPC55S1xファミリー」を発表した(ニュースリリース)。40nmのフラッシュ・メモリー・プロセスで製造し、性能とコストのバランスが取れたMCUだとする。

「LPC5500シリーズ」の概要
今回の新製品は赤枠で囲った「LPC551x/LPC55S1xファミリー」。NXPの表
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 同社は2018年10月に、LPC5500シリーズおよびその第1弾「LPC55S6xファミリー」を発表した(関連記事「サイバー攻撃の土台にさせない、NXPがTrustZone対応Armコア搭載MCU」)。LPC5500シリーズは6つのファミリーで構成され、LPC55S6xファミリーは上(ハイエンド側)から3番目。2019年10月末には、第2弾の「LPC552x/LPC55S2xファミリー」を発表している(関連記事「NXPのCortex-M33ベースMCU、第2弾はメインストリーム製品」)。LPC552x/LPC55S2xファミリーは上から4番目。そして今回の新製品のLPC551x/LPC55S1xファミリーは上から5番目である。

 LPC551x/LPC55S1xファミリーのCPUであるCortex-M33の最大動作周波数は150MHz。集積するフラシュメモリー容量は最大256Kバイト、SRAM容量は最大96Kバイトである。インターフェースは、CAN FDまたはCAN 2.0を備え、PHY内蔵のUSBはHS(High Speed)とFS(Full Speed)に対応する(一部製品はFSのみ)。さらに、SDIOに加えて、SPI/I2C/I2S/UARTに構成可能な「FlexComm」を最大9個集積する。

「LPC551x/LPC55S1xファミリー」の構成
NXPの図
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 LPC551xとLPC55S1xの違いは、セキュリティー機能にある。LPC55S1xは、Arm TrustZoneやセキュアーブートに対応したり、暗号化アクセラレーターを内蔵しリアルタイム暗号化/復号化が可能だったり、SRAM PUF(Physically Unclonable Function)をROT(Root Of Trust)やプロビジョニングに適用可能だったりする。一方、LPC551xには以上のようなセキュリティー機能がない。なお、どちらも真の乱数発生器(TRNG)を備えている。

「LPC551x/LPC55S1xファミリー」製品の主な仕様
NXPの表
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 新製品は1.8~3.6Vの単一電源で動作する。動作温度範囲は-40~+150℃。Coretx-M33の動作時消費電流は32μA/MHzに抑えられているとする。パッケージは64ピンHTQFP、98ボールVFBGA、100ピンHLQFPである。

 既に量産出荷を開始しており、価格は LPC5512JBD64(フラッシュメモリーが64Kバイト、SRAMが48K バイト、64ピンHTQFP封止)の場合、1万個発注時に1個あたりの希望小売書価格は0.97米ドルからである。アプリケーション開発向けのIDE(統合開発環境)には、同社の「MCUXpresso」が利用できる。「LPC55S16」を搭載した評価ボート「LPC55S16-EVK」を41.18米ドルで用意する。

評価ボート「LPC55S16-EVK」
NXPの写真
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