東芝デバイス&ストレージは、車載用電子制御ユニット(ECU)の電流導通や遮断を制御する用途に向けたゲートドライバーIC「TPD7107F」を発売した(ニュースリリース)。同社は、「ゲートドライバースイッチIPD(Intelligent Power Device)」と呼ぶ。nチャネル型パワーMOSFETを外付けすることで、ハイサイドスイッチを構成できる。同社によると、「新製品で機械式リレーを置き換えることで接点摩耗がなくなり、メンテナンスフリー化や車載用ECUの小型化、低消費電力化を実現できる」としている。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。車載用ジャンクションボックスや車載用ボディー制御向けECU、車載用パワー・ディストリビューション・モジュール、車載用半導体リレーなどに向ける。

車載用ECUに向けたハイサイドスイッチ用ゲートドライバーIC
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 外付けのnチャネル型パワーMOSFETは、所望の負荷電流に応じて選ぶ。例えば、同社の製品であれば、最大ドレイン電流が150Aの+40V耐圧品「TPHR7904PB」や、最大ドレイン電流が120Aの+40V耐圧品「TPH1R104PB」などが使える。「チャージポンプ回路を内蔵しているため、大電流に対応したハイサイドスイッチを簡単に構成できる」(同社)という。

 電源電圧は+5.75〜26.0V。ゲート駆動能力は、シンク(吸い込み)時に5mA。ターンオン時の遅延時間は35μs(標準値)、ターンオフ時は154μs(標準値)。立ち上がり時間は321μs(標準値)、立ち下がり時間は138μs(標準値)である。多くの保護機能や診断機能を内蔵したことも特徴の1つだ。例えば、電圧低下や過電圧、電源逆接に対する電源電圧異常検出機能や、負荷電流検出機能、過電流(負荷短絡)保護機能、過熱保護機能、外付けMOSFETのドレイン-ソース間電圧異常検出機能、外付けMOSFETのアクティブクランプ機能、グラウンド端子の断線保護機能、負荷の天絡保護機能、負荷の断線保護機能などである。異常動作状態が発生したときは、急速に(短時間で)外付けMOSFETをオフして、MOSFETの負担を軽減する。急速オフ電流は237mA(標準値)である。

 スタンバイ時の消費電流は3μA(最大値)。パッケージは、実装面積が3mm×3mmの10端子WSON。許容損失は1.84W。動作温度範囲は−40〜+125℃。すでに販売を開始している。価格は明らかにしていない。