台湾MediaTek(メディアテック)は、5Gスマートフォン向けSoCの新製品「Dimensity 900」を発表した*1。6mmプロセスで製造し、ミドル~ハイクラスのスマホを狙う。新製品を搭載したスマホは2021年第2四半期中に世界市場で発売される予定。

新製品の「Dimensity 900」
(出所:MediaTek)
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 Dimensityは同社の5Gスマートフォン向けSoCのブランドで、その第1弾である「Dimensity 1000」は19年11月に発表された* 2。このSoCは7nmプロセスで製造され、高速版CPUコアとして「Arm Cortex-A77」を4個と低電力版CPUコアとして「Arm Cortex-A55」を4個集積している。その後7nmプロセスで製造するDimensityは複数発表され、現在、同社のホームぺージには8製品が紹介されている。21年1月には6nmプロセスで製造する製品が2つ発表された。「Dimensity 1200」と「Dimensity 1100」である* 3。どちらも高速版CPUコアとして「Arm Cortex-A78」を4個と低電力版CPUコアとしてCortex A55を4個集積している。

 今回の新製品のDimensity 900は6nm品の第3弾で、最初の2製品より下位品であり、高速版CPUコアの個数が少なく、最大動作周波数が低い。具体的には、2.4GHz動作のCorrex-A78を2個と、2GHz動作のCortex A55を6個集積している。これら8つのCPUコアのほかに、GPUコア「Arm Mali-G68 MC4」とMediaTekの第3世代AI推論アクセラレーターを備える。外付けできるDRAMメモリーはLPDDR4xとLPDDR5。UFS 2.1と3.1のストレージを接続できる。

Dimensity 900の概要
(出所:MediaTek)
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 集積したISP(Image Signal Processor)は、最大108M画素の単眼カメラ、または最大20M画素の2眼カメラをサポートする。4K解像度でHDRビデオ録画を可能にする回路を集積している。また、SDRで撮影した映像をリアルタイムでHDR化できる機能や、AIベースの画像補正機能などを持つ。

 集積したモデムは2G~5Gに対応し、5GではSA(Standalone)とNSA(Non-Standalone)の両方に対応できる。ピークダウンロード速度は2.77Gビット/秒。2つの5G SAのデュアルSIMに対応し、デュアル5Gスタンバイや、デュアル5G音声通話(VoNR:Voice over New Radio)が可能である。また、2×2 MIMO対応のWi-Fi 6やBluetooth 5.2、GNSS(Global Navigation Satellite System)にも対応できる。