米Alpha and Omega Semiconductor(A&O)は、高性能なGPUやMPUの駆動に向けたDrMOSモジュールを4製品発売した。同社は新製品のモジュールを「SPS(Smart Power Stage)」と呼び、ハイサイドのパワーMOSFETとローサイドのパワーMOSFETに加えて、それぞれを駆動するドライバー回路を1つのパッケージに収めた。新製品をPWM制御ICと組み合わせることで、マルチフェーズ(多相)の降圧型DC-DCコンバーター回路を構成できる。特徴は、最大出力電流が大きいことだ。最大出力電流は製品によって異なるが60〜90A(連続時)である。「高性能なGPUやMPUの駆動に必要な最大出力電流を実現した」(同社)。具体的な応用先は、サーバーや、デスクトップPC用グラフィックスカード、データストレージ装置、ネットワーク機器などである。

高性能GPU/MPUに向けたDrMOSモジュール
(出所:Alpha and Omega Semiconductor)
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 内蔵したハイサイドとローサイドのパワーMOSFETの特性は異なる。いわゆる「アシンメトリー(非対称)構成」である。「ハイサイドにはスイッチング損失を抑えるために出力容量や全ゲート電荷量が少ないパワーMOSFETを、ローサイドには導通損失を抑えるためにオン抵抗が低いパワーMOSFETを採用した」(同社)。ただし、ハイサイドとローサイドのMOSFETの具体的な特性は明らかにしてない。

 このほか誤差が最大5%と小さい出力電流モニター機能(IMON)を搭載した。このため電流検出抵抗の外付けを不要にできると同時に、抵抗(DCR)損失を減らせる。さらに温度モニター機能(TMON)も搭載した。モジュール内部の温度を8mV/℃のアナログ電圧信号で出力する。

新製品の内部ブロック図
(出所:Alpha and Omega Semiconductor)
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 新製品の型番は「AOZ527xQI」である。最大出力電流と定格入力電圧の違いで4製品を用意した。内訳は下表の通りである。入力電圧範囲は「AOZ5273/6/7QI」が+3〜20V、「AOZ5279QI」が+3〜25V。例えば、最大出力電流が70AのAOZ5273QIの最大ピーク電流は、10μsの期間であれば最大150A、10msの期間であれば最大100Aに達する。パッケージは4製品いずれも、実装面積が5mm×6mmの39端子QFNである。動作温度範囲は−40〜+125℃。1000個購入時の参考単価は、AOZ5277QIが1.75米ドル、AOZ5279QIが1.84米ドル、AOZ5273QIが2.43米ドル、AOZ5276QIが2.83米ドルである。

発売した4製品の型番と仕様
(出所:Alpha and Omega Semiconductor)
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