イリソ電子工業は、厳しい振動環境で使用できるパワー半導体(IGBT)向けのコネクターシリーズ「18021」を開発したと発表した。可動(フローティング)タイプのソケットコネクターで、X/Y方向だけでなく独自構造の「Z-Move(ジィームーブ)」を採用し、接点が固定されたままZ軸の可動を実現した。共振吸収機能で、嵌合後の基板共振を吸収できる。

(写真:イリソ電子工業)
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 これまで、電動車のインバーターやコンバーターなどのパワーモジュールに使われるIGBTは、振動が続く厳しい環境のため内部接合にコネクターではなくはんだ付けをするのが一般的だった。18021シリーズは、共振吸収機能により耐振動性や衝撃性を強化し、接続の信頼性が高いのが特徴だ。これにより、電気自動車(EV)やハイブリッド車などで使われる駆動用インバーター内部のIGBT接続にも対応できる信頼性を確保した。また、繊細なはんだ付け工程を排して作業性を向上でき、ロボット生産などの自動化にも寄与する。

 18021シリーズは、2.54mmピッチのボトム嵌合タイプのボード・ツー・ボード(BtoB)コネクタで、フローティング量はX方向が±0.5mm、Y方向が±0.5mm。嵌合時の基板間の位置ズレを吸収し、同一基板上への“多数個配列設計”が可能となる。極数は3pinと5pinで、順次ラインアップを展開する予定という。使用温度範囲は-40~+125℃。定格電流は1A、定格電圧が125V(AC、DC)、接触抵抗が100 mΩ、耐電圧が500V。挿抜回数は10回までとなる。

 このコネクターは、インバーターやコンバーター、電池監視システムなどといった電動パワートレーン用の機器や、電動パワーステアリング、コンプレッサーなどのモーター制御機器、各種自動制御機器、スマートグリッド機器などの用途に向いている。