日清紡マイクロデバイスは、GPSやGLONASS、BeiDou、GalileoなどのGNSS(Global Navigation Satellite System)信号の受信に向けたロー・ノイズ・アンプ(LNA:Low Noise Amplifier)ICを発売した ニュースリリース 。応用先は、カーナビやドライブレコーダー、ドローン、GNSSトラッカー、アクティブアンテナなどである。

1.2GHz帯と1.5GHz帯のGNSS受信に向けた広帯域LNA IC「NT1191」(右)
1.2GHz帯と1.5GHz帯のGNSS受信に向けた広帯域LNA IC「NT1191」(右)
左側のパッケージは、1.2GHz帯のみのGNSS信号の受信に向けたLNA IC「NT1192」である。(出所:日清紡マイクロデバイス)
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 新製品の特徴は、信号増幅が可能な周波数範囲が1.164G〜1.610GHzと広いこと。このため1.5GHz帯のL1バンド(GPSの場合)のほか、1.2GHz帯のL2/L5/L6バンド(GPSの場合)のGNSS信号の増幅が可能だ。同社が、1.2GHz帯と1.5GHz帯の両方のGNSS信号を増幅できるLNA ICを発売するのは今回が初めて。同社によると、「1.2GHz帯の信号は1.5GHz帯の信号に比べると、山や建物などで電波が反射することで発生するマルチパス誤差に対する耐性が高い」という。これまでGNSSで主に利用されてきた1.5GHz帯の信号に加えて、1.2GHz帯の信号も受信することで測位精度を高められる。

新製品「NT1191」を使って増幅できるGNSS信号の周波数
新製品「NT1191」を使って増幅できるGNSS信号の周波数
例えばGPSでは、周波数帯域が1.164G〜1.189GHzのL5バンド、1.215G〜1.237GHzのL2バンド、1.257G〜1.300GHzのL6バンド、1.563G〜1.587GHzのL1バンドを利用できる。新製品「NT1191」を使えば、これらのバンドすべての信号を増幅できる。なお、1.2GHz帯向けLNA IC「NT1192」は、L2/L5/L6バンドの信号増幅が可能である。(出所:日清紡マイクロデバイス)
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 新製品の型番は「NT1191」。1.164G〜1.610GHzの広周波数帯域にわたって、小信号利得は17.5dB(標準値)とほぼ一定である(利得平坦性が高い)。「ユーザーからは、帯域内において利得偏差を±1dBに抑えてほしいと要望されている。新製品はこれに応える」(同社)。雑音指数(NF)は0.75dB(標準値)。電源電圧範囲は+1.5〜5.5Vと広い。

 新製品の主な仕様は下表の通り。パッケージは、外形寸法が1.6mm×1.6mm×0.78mmのDFN1616-6-GEで、ウエッタブルフランク構造を採用する。外付け部品は、1個のインダクターと1個のバイパスコンデンサーのみですむ。サンプル価格は88円(税込み)である。

新製品の主な仕様
新製品の主な仕様
1.2GHz帯と1.5GHz帯の両方の信号を増幅できるLNA IC「NT1191」と、1.2GHz帯のみの信号を増幅できるLNA IC「NT1192」の主な仕様である。(出所:日清紡マイクロデバイス)
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 このほか、同社は、1.2GHz帯(1.164G〜1.300GHz)のGNSS信号の増幅に向けたLNA IC「NT1192」を併せて発売した。同社が、1.2GHz帯のGNSS信号に向けたLNA ICを製品化するのは今回が初めて。1.5GHz帯のGNSS信号の増幅に向けたLNA IC(例えば同社の「NJG1155」)と組み合わせて使用することで測位精度を高められる。

 小信号利得は20dB(標準値)。雑音指数(NF)は0.7dB(標準値)。電源電圧範囲は+1.5〜3.7V。外形寸法が0.7mm×1.1mm×0.37mmのEPFFP6-FAパッケージに封止した。外付け部品は、1個のインダクターと1個のバイパスコンデンサーのみ。サンプル価格は66円(税込み)である。