米Qualcomm Technologies(クアルコム テクノロジーズ)は、スマートフォン向けSoC「Snapdragon」の新製品を2つ、2022年5月20日(現地時間)に発表した ニュースリリース 。プレミアムスマホ向けという「Snapdragon 8+ Gen 1」とハイエンドスマホ向けという「Snapdragon 7 Gen 1」である。

2つのスマートフォン向けSoCを発表
2つのスマートフォン向けSoCを発表
左は「Snapdragon 7 Gen1」で搭載端末は2022年第2四半期に、右は「Snapdragon 8+ Gen 1」で搭載端末は同年第3四半期に、それぞれ市場登場予定とされる。(出所:Qualcomm Technologies)
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 同社はSnapdragon製品への番号の付け方を21年11月30日発表の新製品から変更した*。以前は、例えばSnapdragon 888のように3桁の数字を付けていた。それを、シリーズ名(ランク名)を表す一桁の数字と世代を示す数字に変えた。21年11月30日に発表された製品は、8シリーズの新しい付与番号の第1世代品「Snapdragon 8 Gen 1」である。今回の新製品は8シリーズの2つ目の製品だが、第2世代品(Gen 2)ではなく、第1世代品の改良版ということで、「Snapdragon 8+ Gen 1」になった。もう一方の新製品のSnapdragon 7 Gen 1は、7シリーズの新しい付与番号の第1世代品である。

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 Snapdragonの中で8シリーズは一番高いランクで、今回の新製品のSnapdragon 8+ Gen 1はSnapdragon 8 Gen 1に代わり、Snapdragonのハイエンド品になる。Snapdragon 8+ Gen 1はSnapdragon 8 Gen 1と同じく4nm世代のプロセスで製造する。集積した機能ブロックもほぼ同じである。主な違いはCPUとGPUの性能向上とする。CPUは処理性能が10%、電力効率が30%向上したという。一方GPUは最大動作周波数が10%向上し、消費電力が30%低減したとする。Snapdragon 8+ Gen1を搭載した端末は22年第3四半期に市場に登場する予定である。

CPUの動作周波数が向上

 Snapdragon 8+ Gen1のCPUはSnapdragon 8 Gen 1と同じく「Arm Cortex X2」ベースの「Kryo」であり、最大動作周波数が3.0GHzから3.2GHzに高まった。CPUのKryoに加えて、GPUコア「Adreno」、Sub 6GHzとミリ波の両方に対応したモデム「Snapdragon X65 5G Modem-RF System」、Wi-FiとBluetoothの両方を扱う「Qualcomm FastConnect 6900」を集積する。X65モデムはピークダウンロード速度が10Gビット/秒であり、Sub 6GHzにおいては4×4のMIMOを、ミリ波帯においては8搬送波と2×2のMIMOに対応する。また、マルチSIMのサポートが可能である。一方、FastConnect 6900は、Wi-Fi 6E(ピーク速度3.6Gビット/秒)とBluetooth 5.3をサポートしている。

 さらに、Snapdragon 8+ Gen1はISP(Image Signal Processor)の「Qualcomm Spectra」を集積し、最大3台のカメラを18ビットで接続できる。カメラ1台の場合で最大200M画素、2台の場合は最大64M画素と36M画素、カメラ3台の場合は最大36M画素までサポートする。8K解像度での30フレーム/秒の動画撮影や、720p解像度での最大960フレーム/秒のスローモーション撮影が可能である。スマホ内部ディスプレーの場合、4K解像度・60Hzリフレッシュレートでの表示や、QHD+解像度・144Hzリフレッシュレートでの表示が可能。外部ディスプレーの場合は、4K解像度・60Hzリフレッシュレートでの表示ができる。ワーキングメモリーは最大16GバイトのLPDDR5型DRAMを利用可能である。

GPUが20%高速に

 もう一方の新製品であるSnapdragon 7 Gen1は、7シリーズの中ではハイエンド製品になる。2.4GHz動作のCPU「Kryo」と、既存の7シリーズ製品よりも20%高速というGPU「Adreno」を集積する。モデムは「Snapdragon X62 5G Modem-RF System」で、ピークダウンロード速度4.4Gビット/秒である。このモデムは、sub 6GHzとミリ波帯の両方に対応し、sub 6GHzの場合は4×4のMIMOを、ミリ波帯の場合は、4搬送波と2×2のMIMOをサポートする。また、Snapdragon 8+ Gen1と同じFastConnect 6900を集積し、Wi-Fi 6E(ピーク速度3.6Gビット/秒)とBluetooth 5.3をサポートしている。

 集積したISPは、カメラを3台まで14ビットで接続できる。カメラ1台の場合は最大200M画素に対応、3台の場合は最大25M画素に対応可能である。スマホ内部ディスプレーの場合、4K解像度・60HzリフレッシュレートやQHD+解像度・144Hzリフレッシュレートでの表示が可能。一方、外部ディスプレーの場合は、QHD+解像度・144Hzリフレッシュレートで表示できる。ワーキングメモリーは最大16GバイトのLPDDR5型DRAMを利用可能である。このSoCも4nm世代の半導体プロセスで製造する。Snapdragon 7 Gen1を搭載した端末は22年第2四半期に市場投入予定とされる。