米Nexperia(ネクスペリア)は、オン抵抗が0.55mΩ(ゲート-ソース間電圧が+10Vのときの最大値)と低い+40V耐圧の車載機器向けパワーMOSFETを発売した。nチャネル品である。特徴は、オン抵抗が低いことに加えて、外形寸法が8mm×8mm×1.7mmと小さいLFPAK88パッケージに封止した点にある。このため「D2PAKに封止した従来品と比べると、電源回路の電力密度を50倍程度に高められる」(同社)という。車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠する。具体的な応用先は、ブレーキ制御や電動パワーステアリング、バッテリー逆接続保護回路、電子ヒューズ、DC-DCコンバーター、モーター制御回路などである。

オン抵抗が0.55mΩと低い+40V耐圧の車載向けパワーMOSFET
(出所:Nexperia)
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 採用したLFPAK88パッケージは、MOSFETチップとリードフレームを、金属部の面積が広いCuクリップで接続する。このためオン抵抗を低減できると同時に放熱特性を高められる。その結果、安全動作領域(SOA:Safe Operating Area)を広げられた。例えば、ドレイン-ソース間電圧が+20Vで導通時間が1msのときに流せる電流が最大35A。ドレイン-ソース間電圧が+20Vで導通時間が10msのときは17Aである。同社によると、「これらの電流値は、競合他社品に比べると1.5~2倍と多い。このため信頼性を高められる」。

 新製品の型番は「BUK7S0R5-40H」である。同社最新のパワーMOSFET技術「Trench 9」で製造した。最大ドレイン電流は連続時に500A、パルス時に2237A。全ゲート電荷量は267nC(最大値)。動作接合部温度範囲は−55~+175℃である。

 このほか、産業機器に向けた+40V耐圧のパワーMOSFET「PSMNR55-40SSH」を併せて発売した。nチャネル品であり、オン抵抗は1.18mΩ(ゲート-ソース間電圧が+10Vのときの最大値)と低い。最大ドレイン電流は連続時に280A。外形寸法が8mm×8mm×1.7mmのLFPAK88パッケージに封止した。具体的な応用先は、バッテリー絶縁回路や、電流制限回路、電子ヒューズ、モーター制御回路、同期整流回路、負荷スイッチなどである。

 2製品どちらも、すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。