トレックス・セミコンダクターは、入力電圧範囲が+1.3~16Vと広い昇圧型DC-DCコンバーターICを発売した。特徴は、入力電圧範囲が広いため、2~10セル直列のアルカリ乾電池やNi水素2次電池、1~3セル直列のLiイオン2次電池、+12Vの電源レールなどの入力源など、さまざまな電源に対応できる点にある。小型ディスプレーや、小型モーター、バルブなどの駆動に使える。具体的な応用機器は、携帯型電子機器や美容/健康機器、ウエアラブル機器、携帯型ゲーム機、PC周辺機器などである。

入力電圧範囲が+1.3~16Vと広い昇圧型DC-DCコンバーターIC
(出所:トレックス・セミコンダクター)
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 同期整流方式を採用しており、ハイサイドとローサイドのMOSFETはどちらも集積した。同社によると、「従来、小型ディスプレーや、小型モーター、バルブなどの駆動に向けた昇圧型DC-DCコンバーターICは、入力電圧範囲が狭く、単セルのLiイオン2次電池にしか対応できない製品が多かった。さらに、従来品の多くはダイオードを外付けする非同期整流(ダイオード整流)方式を採用していたため、基板上の実装面積が大きくなっていた」という。

新製品を使った昇圧型DC-DCコンバーター回路の基板
(出所:トレックス・セミコンダクター)
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 新製品の型番は「XC9143/XC9144シリーズ」。フィードバックループの制御方式は電流モードである。集積したMOSFETのオン抵抗は、ハイサイドが0.40Ω(標準値)、ローサイドが0.25Ω(標準値)である。出力電圧は+7.0~18.0Vの範囲でユーザーが設定できる。最大出力電流は400mA。スイッチング周波数は1.2MHzもしくは3.0MHz。変換効率は、+12V入力、+5V/200mA出力のときに91%が、+7V入力、+3.3V/200mA出力のときに90%が得られる。

 XC9143シリーズとXC9144シリーズの違いは、軽負荷時の動作モードにある。XC9143シリーズは通常負荷時と軽負荷時どちらもPWMモード。一方のXC9144シリーズは通常負荷時がPWMモードで、軽負荷時はPFMモードに自動的に切り替わる。位相補償回路は内蔵したため、外付けで用意する必要はない。保護機能として、入力の過電流保護機能や、サーマルシャットダウン機能、突入電流防止機能を搭載した。パッケージは、外形寸法が1.8mm×2.0mm×0.6mmのUSP-6C。動作温度範囲は−40~+105℃。すでに量産を始めている。参考単価は両シリーズどちらも300円(税込み)である。