パナソニック オートモーティブシステムズは2022年5月26日、11.5インチのウインドーシールド(WS)型 HUD(ヘッド・アップ・ディスプレー )が、日産自動車の新型電気自動車(EV)「アリア」に採用されたと発表した。パナソニック オートモーティブシステムズのWS型HUDが日産自動車に採用されるのは「スカイライン」や「ローグ」などに次いで6車種目となる。
WS型HUDは、フロントガラスに車速や道路案内、運転支援などの情報を投影するシステムだ。運転者の視界の中心近くに情報を表示することで、視線移動を少なくし、運転者の負担軽減と安全性向上に寄与する。
今回のHUDは、基本的には他の車種に搭載している従来のシステムと大きく変わらないが、フロントガラスまでの距離や設置場所の形状にあわせて専用設計した。最大の特徴は、自動調光による視認性の向上だ。周囲照度計算を従来型の100msから50msに高速化することで「従来よりも滑らかな映像を実現した」(パナソニック オートモーティブシステムズの関係者)。映像の明るさや鮮明さを実現するに当たっては、同社がデジタルカメラの開発で培った光学技術を生かしたという。
このほか、車内のネットワークである車載Ethernetと接続して、ファームウェアの更新を「従来型の3倍に高速化」(同)できる機能も搭載している。