米国のアナログ半導体メーカーのDiodes(ダイオーズ)は、「DisplayPort 2.0」信号の伝送用ICを発売した。 ニュースリリース 。このICは一般にリドライバーと呼ばれ、信号伝送路の途中に挿入することで、伝送距離を延ばすことができる。応用先の機器は、ゲーミングノートPC、PC向けモニター、PC周辺機器、産業用PC、などである。

今回発売した新製品(中央)と応用先機器のイメージ
今回発売した新製品(中央)と応用先機器のイメージ
(出所:Diodes)
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 DisplayPort 2.0には伝送速度が異なる複数の仕様があり、今回の新製品は、最も高速な仕様「UHBR 20」(データ伝送速度が20Gビット/秒の仕様)に対応できる。この仕様に対応可能なリドライバーICは「業界で初めてである」(Diodes)。同じ伝送路条件(ドライバーIC、レシーバーIC、ケーブル)ならば、今回のICを途中に入れることで、伝送距離を約2倍に延ばせる。

 今回発売した新製品は2つあり、どちらも最大データ伝送速度が20Gビット/秒と高いリドライバー回路を集積した。2つの違いは、リドライバー回路のほかに集積した回路にある。1つの新製品は、2対1のマルチプレクサー(MUX)も集積した「PI3DPX20021」。もう1つは、1対2のデマルチプレクサー(DMUX)を集積した「PI3DPX20012」である。2製品どちらもリドライバー回路はリニアイコライザーで構成しており、8つのフィルター係数(タップ)を伝送路の損失特性に合わせてユーザーが設定できる。「このためシンボル間干渉(ISI:Inter Symbol Interference)ジッターを抑えられるとともに、チャネル損失を補償できる」(同社)。

新製品の応用回路例
新製品の応用回路例
図上は、2対1のマルチプレクサーを集積した「PI3DPX20021」の応用事例。図下は、1対2のデマルチプレクサーを集積した「PI3DPX20012」の応用事例である。(出所:Diodes)
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 2製品どちらも、入出力間のレイテンシーは0.5ns。電源電圧は+3.3V単一。パッケージは、実装面積が3mm×6mmの32端子TQFN。動作温度範囲は−40〜+85℃。5000個購入時の参考単価は、2製品どちらも2.94米ドルである。