三洋貿易は2022年6月3日、車載向けセンサーを開発・製造するルクセンブルグIEE製の子ども置き去り検知センサーを日本市場に導入することを発表した。近年、車内に置き去りにされた子どもが熱中症で亡くなる事故が国内外で多数発生しており、車内を監視するセンサーの需要が高まっている。三洋貿易はこれに対応した形だ。

LiDAS(ライダス)の作動イメージ
LiDAS(ライダス)の作動イメージ
(写真:三洋貿易)
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 今回発表したセンサーは「VitaSense(バイタセンス)」と「LiDAS(ライダス)」の2製品。

 バイタセンスは、乗用車向けのレーダーセンサーだ。車内天井裏への設置を想定している。60GHz帯のミリ波を使用することで、「毛布の下にいる幼児の呼吸やチャイルドシートに寝ている新生児も検知できる」(IEEセンシングジャパンの関係者)のが特徴だ。「様々な技術や方式を検討した中でレーダー方式が最適だと結論付けた」(同)という。

 子どもの置き去りを検知すると、ライトの点滅やスマートフォンへのメッセージ送信などで警告することができる。2020年に韓国Hyundai Motor(現代自動車)の高級車「GV70」への搭載を皮切りに、グローバル市場で搭載車両を拡大しているとする。

 VitaSense(バイタセンス)の外観
VitaSense(バイタセンス)の外観
(写真:三洋貿易)
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 一方のライダスは、スクールバスや送迎バンに後付けできる。24GHz帯の準ミリ波を使用し、センサー1つで座席2列分をカバーする。

 日本市場では「幼稚園、保育園などの送迎バスへの取り付けを想定する」(三洋貿易上級執行役員の平澤光康氏)。2020年から量産を開始し、米国ではスクールバスへの搭載が増加しているという。

LiDAS(ライダス)の外観
LiDAS(ライダス)の外観
(写真:三洋貿易)
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 三洋貿易は、バイタセンスを2025年、ライダスを2023年からそれぞれ納入し始める予定。2027年にはバイタセンスを年間30万台、ライダスを同2000台の車両に搭載することを目指し、「子ども置き去りの事故を無くし、社会課題を解決したい」(三洋貿易社長の新谷正伸氏)考えだ。