村田製作所は、機能安全規格「ISO26262 ASIL-D」に対応できる車載機器向け6軸慣性計測ユニット「SCHA600シリーズ」を開発し、2020年12月末に量産を開始する(ニュースリリース)。同社独自の「容量型3D MEMS技術」で製造した3軸加速度センサーと3軸角速度センサー(ジャイロスコープ)を、1つのパッケージに収めたものだ。「3D MEMS技術を採用したため、高いバイアス安定性や、低い雑音レベル、高い耐振動性を実現できた」(同社)という。

 ASIL-Dには、ユニットに内蔵したASICの信号処理回路に冗長設計を施すとともに、センサー出力や内部処理の異常をチェックする常時自己診断機能を強化することで対応可能にした。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。ADAS(Advanced Driver Assistant System)機器や、自動運転システム、カーナビゲーション装置、車線逸脱防止支援システム(LKA:Lane Keeping Assist System)、モーション/位置測定システムなどに向ける。

車載機器に向けた6軸慣性計測ユニット
村田製作所のイメージ
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 角速度センサーの測定範囲の違いで3製品を用意した。「SCHA600-D01」はX軸とY軸、Z軸の測定範囲がいずれも±125度/秒。「SCHA600-D02」はX軸とY軸が±300度/秒、Z軸が±125度/s。「SCHA600-D03」はX軸とY軸が±300度/秒、Z軸が±300度/秒。加速度センサーの測定範囲は、3製品いずれも±6g(gは重力加速度)である。

 角速度センサーと加速度センサーの測定帯域幅は13Hzと20Hz、46Hz、300Hzの中からユーザーが選択できる。角速度センサーの感度は、測定範囲が±125度/秒の場合に160LSB/度/秒、±300度/秒の場合に80LSB/度/秒。RMS雑音は0.007度/秒。オフセット値の温度依存性は、X軸とY軸が±0.25度/秒、Z軸が±0.06度/秒。加速度センサーの感度は4905LSB/g。RMS雑音は0.5mg。オフセット値の温度依存性は±3mgである。

 他軸感度誤差(クロスアクシス)は、キャリブレーションを実行することで全動作温度範囲にわたって最大0.3度に抑えたとする。自己診断機能を備える。電源電圧は+3.0〜3.6V。パッケージは、外形寸法が18.7mm×8.5mm×4.5mmの32端子SOP。動作温度範囲は−40〜+110℃。価格は明らかにしていない。