バンダイ(東京・台東)は、カプセルトイ「ガシャポン」に紙を主原料とするカプセル「マプカプセル」を採用する(図1)。ガシャポンの45周年プロジェクトの一環で、吉比化成(東京・千代田)の協力を得て開発した。バンダイは年間で約1億個(2021年度販売実績)のポリプロピレン(PP)製カプセルを市場に供給している。マプカプセルの開発と導入によって脱プラスチックの取り組みを加速させるのが狙いだ。

図1 「マプカプセル」の外観
図1 「マプカプセル」の外観
紙を51%含む「MAPKA」を主原料とする。(出所:バンダイ)
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 マプカプセルは、環境経営総合研究所(東京・渋谷)が開発したバイオマス素材「MAPKA」を主原料とする。MAPKAは、専用紙を粉砕してパウダー状にした上で、紙パウダーが51%、PPが49%の割合で混成させて造る(図2)。成形品は収縮が少なく、剛性と耐熱性に優れるのが特徴。従来の汎用プラスチックと同様に射出成形や押出成形、シート成形、サーモフォーミングによる成形などが可能なため、製造工程を変更せずに済むのも利点とする。食品トレーや食器、箸などに使われている。

図2 「MAPKA」の製造工程
図2 「MAPKA」の製造工程
粉砕した紙とポリプロピレンを混成させて製造する。(出所:バンダイ)
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 加えてマプカプセルでは、上下のパーツを同じ形状として、カプセルに製品を格納する際の作業性を高めた(図3)。MAPKAをカプセルの形状に成形する技術については、バンダイと吉比化成、三光ライト工業(川崎市)の3社共同で特許を出願した。

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図3 マプカプセルの上下パーツ
図3 マプカプセルの上下パーツ
上下のパーツを同じ形状とした。(出所:バンダイ)
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 バンダイは、2022年6月第4週に発売予定の2製品からマプカプセルを本格導入し、国内生産品で展開を拡大していく計画。従来のPP製カプセルからマプカプセルへの切り替えによって、製品の製造から焼却までの過程における温暖化ガスの排出量を約30%削減できるという。

 プラスチック使用量の削減に向けた取り組みとして同社は、2006年に空カプセルの回収を開始。2021年9月には、バンダイナムコアミューズメント(東京・港)やバンダイロジパル(東京・葛飾)と合同で「ガシャポン カプセルリサイクル」を開始し、回収したカプセルの再生利用を進めている(図4)。2021年度(2021年4月~2022年3月)は約400万個以上(21.8t)の空カプセルを回収し、約70万個のカプセルに再生。プラスチックの使用量では、年間で約1tの削減を達成している。

図4 「ガシャポン カプセルリサイクル」の概要
図4 「ガシャポン カプセルリサイクル」の概要
回収した空カプセルからリサイクルペレットを生産して、カプセルに再生する。(出所:バンダイ)
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