リコー電子デバイスは、動作温度範囲が−40~+105℃と広いシステム電源IC(パワーマネジメントIC)「RN5T5610シリーズ」を開発し、サンプル出荷を開始した(ニュースリリース)。製品出荷前の全数高温環境テストを実施しているため、「高い信頼性と広い動作温度範囲を兼ね備えている」(同社)という。このため、屋外などの過酷な温度環境で動作する産業機器に適用できるとする。具体的には、サーボアンプやインバーターなどのモーター制御機器、プログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)、屋外で使用する組み込み機器、産業機器向け制御ボックスなどである。

−40~+105℃で動作する産業機器向けシステム電源IC
リコー電子デバイスの写真
[画像のクリックで拡大表示]

 4つの降圧型DC-DCコンバーター回路と5つのLDOレギュレーター回路、リアルタイムクロックのバックアップに向けた2つの電圧レギュレーター回路、起動/停止シーケンスに向けた制御ブロック回路、4つの電圧検出回路、ウォッチドッグタイマー回路、汎用入出力(GPIO)などを1チップに集積した。4つの降圧型DC-DCコンバーター回路は、SoC(System on a Chip)やFPGA、マイクロプロセッサーなどのコア部への電力供給に向ける。出力電圧はいずれも+0.6〜3.5Vの範囲で設定できる。このため、さまざまな半導体メーカーが製品化しているSoCやFPGA,マイクロプロセッサーに対応可能である。例えば、オランダNXP SemiconductorsのプロセッサーSoC「i.MX6/i.MX7シリーズ/i.MX8シリーズ」や、米XilinxのFPGA「Spartan7/ZYNQシリーズ」、米IntelのFPGA「Cycloneシリーズ」、米Lattice SemiconductorのFPGA「ECP5/ECP5-5Gシリーズ」などだ。最大出力電流は、2つの降圧型DC-DCコンバーター回路が3A、残る2つが2Aである。

 5つのLDOレギュレーター回路(LDO1、LDO2、LDO3、LDO4、LDO5)は、入出力インターフェース回路などへの電力供給に使える。出力電圧範囲はLDO1とLDO2、LDO4、LDO5が+0.9〜3.5V、LDO3が+0.6〜3.5V。最大出力電流はLDO1とLDO2、LDO3が300mA、LDO4とLDO5が200mAである。リアルタイムクロックのバックアップに向けた2つの電圧レギュレーター回路のうち、一方(LDORTC1)は常時オン状態で使用し、もう一方(LDORTC2)はオプションである。LDORTC1の出力電圧範囲は+1.2〜3.5Vで、最大出力電流は30mA。LDORTC2の出力電圧範囲は+0.9〜3.5Vで、最大出力電流は10mAである。

 汎用入出力には、入力信号割り込み機能やレベル/エッジ検出機能、外部デバイスのイネーブル出力機能などを備える。各種パラメーターの設定用にI2Cインターフェースを備える。保護機能として、電圧監視機能やサーマルシャットダウン機能などを用意した。入力電圧範囲は+2.7〜5.5V。パッケージは、実装面積が7mm×7mmの48端子QFN。50個購入時の参考単価は2000円である。