英Dialog Semiconductor(ダイアログ)は、モーター駆動に向けたプログラム可能なミックストシグナルIC(CMIC:Configurable Mixed-signal IC)「SLG47105」を発売した(ニュースリリース)。CMICは、同社が2017年11月に買収した米Silegoの製品であり、製品ファミリー名は「GreenPAK」である。GreenPAKは、プログラム可能な数多くの論理回路(LUT:Look Up Table)やアナログ回路などを集積しており、これらの回路を接続するプログラムを作成し、その情報を不揮発性メモリー(OTPメモリー)に書き込むことでさまざまな機能を実現できる。

 これまでは低電圧動作の回路を対象にしてきたが、今回初めて最大+12.0Vと高い電圧で動作する製品を市場に投入した。出力電流のピーク値は2A、実効値は1.5Aである。4つのハーフブリッジ回路を内蔵しており、これを使って2つのブラシレスDC(直流)モーターや、1つのステッピングモーター、1つのソレノイドなどを駆動できる。具体的な応用先は、スマート錠や電子玩具、民生機器、セキュリティーカメラなどである。

モーター駆動に向けたプログラム可能なミックスドシグナルIC
Dialog Semiconductorのイメージ
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 4つのハーフブリッジ回路(高電圧汎用出力)のほかに、さまざまな回路を1チップに集積した。集積した回路は、Dフリップフロップ/ラッチ回路/3ビットLUT/8ビット遅延回路/8ビットカウンター回路のいずれかとして使えるマクロセルを4個、Dフリップフロップ/ラッチ回路/4ビットLUT/16ビット遅延回路/16ビットカウンター回路のいずれかとして使えるマクロセルを1個、Dフリップフロップ/ラッチ回路/2ビットLUTのいずれかとして使えるマクロセルを2個、プログラマブルパターン発生器か2ビットLUTのどちらかとして使えるマクロセルを1個、Dフリップフロップ/ラッチ回路/3ビットLUTのいずれかとして使えるマクロセルを6個、パイプ遅延回路/リップルカウンター回路/3ビットLUTのいずれかとして使えるマクロセルを1個、Dフリップフロップ/ラッチ回路/4ビットLUTのいずれかとして使えるマクロセルを1個、高速動作用アナログ回路(コンパレーターや基準電圧源など)を1個、高電圧汎用出力の制御に向けたアナログ回路(差動アンプやコンパレーターなど)を1個、PWMマクロセルを2個、発振器を1個、汎用入出力(GPIO)を7個、I2Cインターフェースを1個などである。

 ハーフブリッジ回路を構成するハイサイドスイッチとローサイドスイッチのオン抵抗の和は0.4Ωである。SENSE_A端子とSENSE_B端子を備えており、これをコンパレーターに接続することで電流制御が可能になる。過電流保護機能や短絡保護機能、低電圧ロックアウト(UVLO)機能、サーマルシャットダウン機能を備える。さらに4個のハーフブリッジ回路それぞれに、過電圧と低電圧、過熱に向けたインジケーター機能を個別に用意した。

 電源電圧は+2.5〜5.0Vと+3.3〜12.0Vの2つが必要。パッケージは、実装面積が2mm×3mm×0.55mmの20端子STQFN。動作温度範囲は−40〜+85℃。すでにサンプル出荷を始めている。量産は2020年後半に開始する予定である。価格は明らかにしていない。ブラシレスDCモーター用評価ボードと、ステッピングモーター用評価ボードを用意している。