ヤマハは、音響通信技術「SoundUD」を応用したアプリケーションの開発に向けて「SoundUD 音響通信モジュール」の提供を開始した(ニュースリリース)。これを利用することで、応用アプリケーションの開発工数を低減できるとして、SoundUDのさらなる普及を図る。同社によれば、新型コロナウイルスと共存する、いわゆるウイズコロナの世界で、この音響通信技術がソーシャルディスタンスの確保に寄与するという。

ウイズコロナ世界の「新しい生活様式」に向けた「SoundUD」の応用イメージ
(出所:ヤマハ)
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 SoundUDは、「音のユニバーサルデザイン化」を目指してヤマハが開発した技術。一般的なスピーカーとスマートフォン内蔵マイクなどを用いて、アプリケーションを操作できるようになる。2017年には「SoundUD推進コンソーシアム」を立ち上げ、2020年6月現在、330を超える組織が参画している。「音声トリガー」と呼ぶ、人には聞き取れない音を通信に利用するのが特徴だ。SoundUDを利用した既存のサービスとしては、駅構内の多言語案内(関連記事:東海道新幹線の駅構内アナウンスを多言語翻訳する実証試験)や、radikoアプリを使った防災情報の提供(:ラジコアプリに「街の情報」機能、ヤマハの「SoundUD」技術を利用)などがある。

 SoundUD技術を使ったサービスでは、音が届く範囲がサービスの提供範囲となり、しかもその範囲を容易に変更できる。つまり、(人には聞こえないが)大音量で送信すれば数十メートル先のスマートフォンのユーザーにサービスを提供可能な一方で、個室内などの限られたエリアのみにサービスの提供範囲を絞ることもできる。無線LANのような電波干渉を気にせず、Bluetoothのような個々のペアリング動作も、ビーコンのような専用の発信機も必要ない。また、インターネットに接続しないオフラインサービスや、1対多のサービスも提供できる。

 今回から提供を始めるSoundUD 音響通信モジュールは、送受信SDKとWebAPIからなる。スマートフォンアプリやデジタルサイネージ、組み込みシステムなど、様々なサービスや機器でSoundUD を活用しやすくする。SoundUDを使ってデータを送受信することで、人と人の接触を減らしたり、ソーシャルディスタンスの確保に寄与できたりするとヤマハは説明する。

SoundUD 音響通信モジュールは、送受信SDKとWebAPIからなる
(出所:ヤマハ)
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「SoundUD」の活用チャート
(出所:ヤマハ)
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