NTTデータエンジニアリングシステムズ(東京・大田、以下NDES)は、CAMシステムの新版「Space-E 2022 CAM」を2022年10月から提供する(図1)。複雑な曲面を高品質に加工し、磨き作業の負荷を軽減できる加工プログラムを生成できるとする。演算ロジックに加えてユーザーインターフェースも改善しており、CAMの設定時間を従来版「Space-E/CAM」から60%短縮できるという。

図1 「Space-E 2022 CAM」を利用して加工したワーク
図1 「Space-E 2022 CAM」を利用して加工したワーク
(出所:NTTデータエンジニアリングシステムズ)
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* NTTデータエンジニアリングシステムズのニュースリリース: https://www.nttd-es.co.jp/info/2022/0615_005544.html

 新システムは、演算ロジックの工夫によって滑らかな加工経路を生成できるようにした。小物の精密加工から大物の重切削までのさまざまな加工に対応し、高精度・高品質な加工を実現するとしている。

 荒加工では、ラジアスエンドミルの特徴を生かした加工経路を作成。両刃を利用して工具負荷を一定にし、ビビリや刃こぼれを防ぐ。さらに、荒取りから仕上げ加工まで取り残し領域を自動で認識し、必要な箇所だけに経路を作成するため、高効率な加工が可能という。従来版で作成した加工工程も流用できる。

 誰でも簡単に操作できるようにユーザーインターフェースも見直した(図2)。メインパネルで、モデルや加工工程全体の流れ、加工条件、経路の確認といった一連の作業を1つの画面で実行できるようにした。さまざまな情報を一目で把握できる。機能パネルには、加工範囲や工具、加工条件などの設定を統合し、入力や確認が必要な項目を分かりやすく表示する。これらにより、機能や工具の設定時間は従来比で70%、CAMの設定時間は同60%縮められるという(図3)。オンプレミス版とクラウド版を用意する。価格は要問い合わせ。

図2 メインパネル(右)と機能パネル(左)のイメージ
図2 メインパネル(右)と機能パネル(左)のイメージ
(出所:NTTデータエンジニアリングシステムズ)
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図3 従来版(上)と新版(下)の操作時間の比較
図3 従来版(上)と新版(下)の操作時間の比較
(出所:NTTデータエンジニアリングシステムズ)
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 NDESは12年から、金型製作や部品加工などを手がけるものづくりネットワーク沖縄(沖縄県うるま市)と連携し、加工の自動化に向けてCAD/CAMなどの研究開発を展開してきた。新システムは、その一環として開発した。NDESは現在、金型製作の自動化を推進する研究開発拠点「Mold Future Space - OKINAWA」(同)において5軸加工を活用した加工業務の自動化と高品質加工に取り組んでおり、今後も製造業に特化したCADや5軸CAMの開発を進める。

 なお、同社は新システムを「INTERMOLD 名古屋/金型展 名古屋」(22年7月6日~9日、ポートメッセなごや)と「関西 設計・製造ソリューション展(DMS)」(同年10月5日~7日、インテックス大阪)に出展する。