米Qorvo(クォルボ)は、衛星通信に向けたGaNパワーアンプICの新製品を発売した ニュースリリース 。応用先は、地球低軌道(LEO:Low Earth Orbit)を利用した小型衛星コンステレーションや防衛用衛星通信システムなどである。

衛星通信に向けた最大20W出力のGaNパワーアンプIC
衛星通信に向けた最大20W出力のGaNパワーアンプIC
(出所:Qorvo)
[画像のクリックで拡大表示]

 新製品の特徴は、RF出力(飽和出力電力)が最大20W(43dBm)と大きいこと。使用可能な周波数範囲は17.3G〜21.2GHz。いわゆるKuバンドとKバンドの両方で使える。同社によると、「KuバンドとKバンドで利用可能なRFパワーアンプとしては、業界最大のRF出力を達成した。最も性能が近い競合他社品に比べると、RF出力は約2倍」という。通常、RFパワーアンプ回路は、複数のパワーアンプICを接続して必要とするRF出力を得ている。今回の新製品を使えば、接続するパワーアンプICの個数を半分に減らせるため、地球低軌道衛星の小型化や低コスト化が可能になる。

 新製品は、SiC基板の上にGaNパワーアンプ素子を作り込む「GaN on SiC」技術で製造した。GaNパワーアンプ素子のほか、伝送線路やインダクター、キャパシターなどを1枚のSiC基板に作り込んだモノリシックマイクロ波IC(MMIC:Monolithic Microwave Integrated Circuit)である。新製品の型番は「QPA1724」。小信号利得は25dB。電力付加効率は27%。RF入出力端子の特性インピーダンスはどちらも50Ω。パッケージは、外形寸法が7.5mm×6.0mm×1.6mmのQFNである。

 新製品はすでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。