米Diodes(ダイオーズ)は、車載機器に向けた最大1A出力の降圧型DC-DCコンバーターIC「AP61100Q」を発売した(ニュースリリース)。入力電圧範囲は+2.3〜5.5Vであり、入力源として+3.3Vや+5Vの電源バスを想定する。出力電圧は+0.6〜3.6Vの範囲でユーザーが設定できる。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100グレード1」に準拠する。車載用インフォテインメント機器やインスツルメントクラスター、ADAS機器に搭載するマイコンやASICなどのデジタルICに電力を供給するPOL(Point Of Load)コンバーターに向ける。

車載機器に向けた最大1A出力の降圧型DC-DCコンバーターIC
Diodesのイメージ
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 フィードバックループの制御方式は、コンスタントオン時間(COT:Constant On Time)方式である。「COT方式を採用したため3つのメリットが得られる。高速な過渡負荷応答特性が得られること、フィードバックループの位相補償回路の設計が簡単になること、出力リップル電圧を低く抑えられることである」(同社)。ハイサイドスイッチとローサイドスイッチの両方を集積した。オン抵抗は、ハイサイドスイッチが110mΩ(標準値)、ローサイドスイッチが80mΩ(標準値)である。出力電圧の誤差は±2%。スイッチング周波数は2.2MHzに設定した、このためDC-DCコンバーター回路から発生するEMI(放射電磁雑音)はAMラジオ放送帯を避けることができる。

 通常負荷時はPWMモードで動作する。軽負荷時は、強制PWMモードと、PFMモードのいずれかを選択できる。強制PWMモードを採用すれば、負荷が変わってもスイッチング周波数が一定になるため、EMI対策やリップル対策が用意になる。一方、PFMモードを採用すれば、軽負荷時の変換効率を高められる。例えば、出力電流が5mAの軽負荷時の場合、変換効率は最大で89%が得られる。

 待機時の消費電流は15μAと少ない。パッケージは、実装面積が1.6mm×1.6mmのSOT563。動作温度範囲は−40~+125℃。3000個購入時の米国での参考単価は0.185米ドルである。