米Maxim Integrated(マキシム・インテグレーテッド)は、車載ディスプレーのバックライトの駆動に向けた白色LEDドライバーICを発売した。特徴は、昇圧型DC-DCコンバーター回路を集積したこと。このため、新製品が一度起動した後で、電源の瞬低(+3.0Vで100ms以下)が起きても、LEDバックライトを駆動し続けられる。「エンジンがバッテリーから多くの電流を引き出す際に発生するコールドクランクによってバッテリー電圧(入力電圧)が一瞬+3.0Vまで下がっても、車載ディスプレーがいったん消えてしまう事態を回避できる」(同社)。

車載ディスプレー用バックライトの駆動に向けた白色LEDドライバーIC
(出所:Maxim Integrated)
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 応用先は、車載用インスツルメントクラスターや車載用CID(Center Information Display)、車載用ヘッド・アップ・ディスプレーなどである。新製品の起動時の入力電圧範囲は+4.5〜36Vである。集積したDC-DCコンバーター回路は昇圧型だけでなく、SEPIC型にも構成できる。このDC-DCコンバーター回路に必要なパワーMOSFETや電流検出抵抗も集積した。外付けで用意する場合に比べて、部品(BOM)コストと基板上の実装面積を約30%削減できるとする。

 新製品の型番は「MAX25512」である。DC-DCコンバーター回路のほか、4チャネル出力のLEDドライバー回路、制御ロジック回路を1チップに集積した。DC-DCコンバーター回路のフィードバックループ制御方式は電流モード方式。スイッチング周波数は400k〜2.2MHzの範囲でユーザーが設定できる。変換効率は、スイッチング周波数が2.2MHzのときに91%以上が得られる。スペクトラム拡散クロック機能を搭載しているため、放射電磁ノイズ(EMI)を抑えられるという。

 LEDドライバー回路の駆動(シンク)電流は4チャネルとも120mAである。調光比が1万6667対1のPWM調光機能を搭載した。PWM信号の周波数は200kHzである。各種パラメーターの設定や動作診断信号の出力に向けたI2Cインターフェースを搭載した。LEDの短絡/開放保護機能や、サーマルシャットダウン機能、出力の低電圧保護機能などを備える。パッケージは、外形寸法が4mm×4mm×0.75mmの24端子QFN。動作温度範囲は−40〜+125℃。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100グレード1」に準拠する。すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。評価キット「MAX25512EVKIT#」を用意している。