アステラス製薬は2021年7月16日、人工知能(AI)を応用したホルター心電図の解析プログラム「マイホルターII」の商業化を始めたと発表した。医療機器開発スタートアップのエムハート(岩手県盛岡市)と共同開発した技術で、エムハートのクラウド心電図解析サービスに実装される。心電図をAIで解析して脈の乱れを検知することで、国内で70万人以上の患者がいると推計される心房細動の早期発見につなげる。

ホルター心電図の解析プログラム「マイホルターII」の画面イメージ
(出所:アステラス製薬)
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 ホルター型心電図検査は、胸に電極を付けて24時間継続して心電図を記録することで脈の乱れを検知する検査。約10万拍におよぶ心拍を分析する必要があり、医療関係者にとっては大きな負担となっていた。大量のデータを効率的に解析するAIプログラムを提供することで、負担軽減と解析精度の向上を目指す。

 同AIプログラムはクラウド上で作動するため、場所を問わずに解析できる。また、解析には国際規格に準拠したデータ形式を採用しており、多くのメーカーの心電計で取られたデータに対応できる。医療従事者が使いやすいプログラムを提供することで、寝たきりなどの重い後遺症をもたらす心原性脳塞栓症の原因の4分の3を占めるとされている心房細動の早期発見に貢献する考えだ。

 アステラス製薬は最先端の医療技術と異分野の先端技術を融合させることで患者に貢献する「Rx+事業」を進めている。同社は今回のマイホルターIIの商業化について、初めて本格的に事業化されたRx+事業だとしている。