THKは、2021年7月19日、同社が提供中の製造業向けIoTサービス「OMNIedge(オムニエッジ)」に2つの新サービスを追加すると発表した。1つは交換部品を優先的に手配できる「製造ゼロ待ちチケット」。もう1つはOMNIedgeの予兆検知機能が働かず、機械要素部品が壊れた場合に部品代や作業費を最大100万円まで補償する保険「IoTリスク補償」だ。OMNIedgeの利用者は新たに申し込みすることなく新サービスを利用できる。新サービス開始に伴う料金の値上げはない。いずれも同年9月1日に開始する。

 OMNIedgeは、THKが20年1月に開始した製造業の予防保全に役立つサービス。直動案内(リニアガイド)やボールねじ、アクチュエーターなど機械要素部品に後付けしたセンサーのデータを解析し、潤滑不全や破損の兆候を検出する。価格は3センサー当たり月額8000円から。

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THKはOMNIedgeに2つの新サービスを追加した
(出所:THK)

 新たに追加する「製造ゼロ待ちチケット」は、OMNIedgeを設置するリニアガイドやボールねじなどの機械要素部品で不調が検知され、交換が必要になった際、優先的にTHKの工場に交換部品の製造を手配できるサービス*1。生産リードタイムは短縮できないものの、生産投入までの待ち時間がなくなる。市中ですぐに調達できない可能性がある保全部品について、THKが出荷を確約してくれることも顧客にとって利点となる。

*1OMNIedgeのセンサーなどを適切に設置し、定期的にデータ取得していることが適用の条件。チケットの使用枚数は1アンプあたり1年間に最大2枚まで。1枚につき2台まで発注できる。

 「IoTリスク補償」は東京海上日動火災保険と開発した。OMNIedgeのセンサーなどを適切に設置・運用し、定期的にデータ取得していることが適用の条件となる。補償するのは故障の原因となった機械要素部品の価格と交換にかかる作業費で上限は1事故あたり100万円。

 THK取締役専務執行役員の寺町崇史氏は新サービス開始の背景について「特に中小・中堅企業などIoT化が必須の顧客にサービスを導入してもらうためには、故障を予見するだけでは不十分で、不具合が起きた際の部品調達や金銭的負担に関わる不安を減らすことが重要だと考えた」と述べた。

■変更履歴
記事掲載当初、「価格は1センサー当たり月額8000円から。」としていましたが、正しくは「価格は3センサー当たり月額8000円から。」です。おわびして訂正します。本文は修正済みです。[2021/7/21 22:00]