トレックス・セミコンダクターは、同社独自のフィードバックループ制御方式である「HiSAT-COT方式」を採用した降圧型DC-DCコンバーターIC「XC9281/XC9282シリーズ」に4MHz動作品を追加した(ニュースリリース)。同社従来品である6MHz動作品と比べると、「実装面積を維持したまま、変換効率を高めることができる」(同社)という。外付けのコイルには、実装面積が1.0mm×0.5mmの1μH品、外付けの入力と出力のコンデンサーには実装面積が0.6mm×0.3mmの4.7μFの積層セラミックコンデンサーが使える。このため降圧型DC-DCコンバーター回路全体の実装面積を3.52mm2に抑えられる。最大出力電流は600mAである。スマートフォンやワイヤレスヘッドフォン、ウエアラブル機器、デジタル・スチル・カメラ、携帯型ゲーム機、スマートカードなどに向ける。

HiSAT-COT方式を採用した4MHz動作の降圧型DC-DCコンバーターIC。降圧型DC-DCコンバーター回路全体の実装面積は3.52mm2に抑えられる。トレックス・セミコンダクターの写真
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 HiSAT-COT方式は、コンスタントオン時間(COT:Constant On Time)方式を改良した同社独自の制御方式である。高速な過渡負荷応答特性が得られることが最大の特徴である。同期整流方式に対応しており、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチを集積した。ハイサイドスイッチのオン抵抗は0.32Ω(標準値)、ローサイドスイッチは0.26Ω(標準値)である。入力電圧範囲は+2.5〜5.5V。出力電圧は固定で、+0.7〜3.6Vの範囲において製品購入時に指定できる。出力電圧の誤差は、+0.7〜1.15Vの範囲で±2.0%、+1.2〜3.6Vの範囲で±1.5%である。変換効率は、+3.7V入力、+1.8V/200mA出力、4MHz動作のときに90.0%が得られるという。

 XC9281シリーズとXC9282シリーズの違いは、スイッチング素子の制御方式にある。XC9281シリーズは重負荷時も軽負荷時もPWM制御方式を採用。XC9282シリーズは、重負荷時はPWM制御方式だが、軽負荷時にはPFM制御方式に自動的に切り替える。ソフトスタート機能や、低電圧ロックアウト(UVLO)機能、出力コンデンサーの放電機能などを搭載した。パッケージは、外形寸法が0.88mm×0.96mm×0.33mmのWLP-5-06と、外形寸法が1.2mm×1.2mm×0.3mmのLGA-6B01を用意した。動作温度範囲は−40〜+105℃。すでに量産を始めている。参考単価は200円(税別)である。