村田製作所は、車載ネットワーク機器「CAN FD」に対応したコモン・モード・チョーク・コイル(CMCC)「DLW32SH101XF2」を開発し、2019年8月に量産を開始する(ニュースリリース)。CAN FD向けコモン・モード・チョーク・コイルに求められる「DCMR(Differential to Common Mode Rejection) クラス3」をクリアできる。DCMRはディファレンシャル成分をコモン成分に変換させるモード変換量のことで、クラス3は最も厳しい仕様である。同社によると、「DCMR クラス3をクリアできるコモン・モード・チョーク・コイルの製品化は業界初」という。車載用受動部品の品質規格である「AEC-Q200」に準拠する。パワートレイン機器や安全関連(セーフティー)機器などに向ける。

CAN FD対応コモン・モード・チョーク・コイル。村田製作所の写真
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 巻線式のコモン・モード・チョーク・コイルである。コモン・モード・チョーク・コイルを構成する2つのコイルの特性ズレを最小限に抑えることで、DCMRの悪化を抑えたという。外形寸法は3.2mm×2.5mm×2.5mmと小さい。定格電圧は+50Vで、定格電流は115mA。直流抵抗は2.1Ω(最大値)。コモン・モード・インダクタンスは、0.1MHzにおいて100μH−30%/+50%。絶縁抵抗は10MΩである。質量は0.069g。使用温度範囲は−40〜+125℃。価格は明らかにしていない。

発売したコモン・モード・チョーク・コイルのインピーダンス特性。村田製作所の測定結果
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