ルネサス エレクトロニクスは、LEDとフォトダイオードによる光結合を採用した絶縁型ΔΣ変調器IC「RV1S9353A」を発売した(ニュースリリース)。入力側にΔΣ型A-D変換器を、出力側にデコーダーを配置し、これらの間をLEDとフォトダイオードで絶縁した回路構成を採る。アナログ入力電圧を1ビットのデータ列に変換して出力する。A-D変換器の有効ビット数(ENOB)は13.8ビット(標準値)である。特徴は、入力オフセット電圧が2mV(最大値)、その温度ドリフトが2.5μV/℃(最大値)と、両方が小さいことを挙げられる。同社は、「業界最高クラスの精度を実現した」という。

LEDとフォトダイオードによる光結合を採用した絶縁型ΔΣ変調器IC
ルネサス エレクトロニクスのイメージ
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 新製品の後段には、デジタルフィルターを内蔵したマイコンや、SoC(System on a Chip)、FPGAなどが直接接続できる。例えば、同社の製品であれば、英ArmのCortex-R4コアを搭載したマイコン「RZ/T1」や、同社のRXv3コアを搭載したマイコン「RX72M」などが使える。電圧や電流を検出してデジタル信号に変換し、後段のマイコンに送るといった使い方が可能だ。絶縁が求められるACサーボ機器やNCサーボ機器、インバーター装置、ロボット制御機器、太陽光発電用パワーコンディショナー、計測器などに向ける。

 絶縁耐圧は5kVRMS。瞬時コモンモード除去電圧(CMTI)は25kV/μs(標準値)を確保した。積分非直線性誤差(INL)は15LSB(最大値)。微分非直線性誤差は0.9LSB(最大値)。SN比は85dB(標準値)。SNDRは79dB(標準値)。集積した基準電圧源の誤差は±0.5%(最大値)で、その温度ドリフトは30ppm/℃(標準値)。入力抵抗は500kΩ(標準値)と高い。入力コモンモード電圧除去比(CMRR)は80dB(標準値)。出力信号のクロック周波数は10MHz(標準値)である。

 電源電圧は+5V。パッケージは8端子SDIP。端子間ピッチは1.27mm。空間距離と沿面距離はどちらも8mmを確保した。動作温度範囲は−40〜+110℃。1000個購入時の参考単価は2.41米ドルである。