伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロ)社は、+1050V耐圧のnチャネル型パワーMOSFETを内蔵したスイッチング電源(AC-DCコンバーター)IC「VIPer26K」を発売した(ニュースリリース)。ダイオードブリッジ回路で整流した交流(AC)電圧を入力とし、低い直流(DC)電圧に変換して出力する。高耐圧のパワーMOSFETを内蔵したため、一般的なスタック(縦積み)型パワーMOSFETや、それに付随する受動部品を不要にできたり、外付けのスナバー回路を小型化できたりするという。1〜3相の電力メーターに搭載するスイッチング電源や、3相入力の産業機器の補助電源、LED照明器具、エアコンなどに向ける。

1050V耐圧のMOSFETを内蔵したスイッチング電源IC。STMicroelectronicsの写真
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 電流モード制御方式を採用したPWM制御回路を搭載した。電源回路トポロジーは、絶縁型フライバック方式や、非絶縁型フライバック方式、降圧型(バック)、昇降圧型(バックブースト)などに対応する。PWM制御回路のほか、高電圧対応の起動回路や誤差増幅器(エラーアンプ)などを搭載した。内蔵したパワーMOSFETのオン抵抗は7Ω(+25℃時の最大値)。スイッチング周波数は60kHz。放射電磁雑音(EMI)の低減に向けて、±4kHzの範囲で積極的にジッターを与える機能を搭載した。「EMIフィルターのコストを削減できる」(同社)という。

 ドレイン電流の制限保護機能や、ヒステリシス付きサーマルシャットダウン機能、ソフトスタート機能、フォールト状態検出後の自動リスタート機能などを搭載した。待機時の消費電流は、AC230V入力時に30mW(最大値)に抑えられるという。パッケージはSON-16N。動作接合部温度範囲は−40〜+150℃。すでに量産を開始している。1000個購入時の米国での参考単価は0.64米ドルである。