台湾メディアテック(MediaTek)は、新たなスマートフォン向けSoC(System-on-a-chip)「Helio G90」シリーズを発表した(ニュースリリース)。シリーズ名の「G」は「ゲーム」を表しており、スマホでゲームを楽しむための機能を備えている。

新製品の応用イメージ。MediaTekのイメージ
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 新製品の最大の特徴は「HyperEngine」と名付けた、ゲームに適した機能と技術群を備えること。例えば、「Networking Engine」は、Wi-FiとLTEの両方にアクセス可能で、それらをms単位でシームレスに切り替えることができるという。

 「Dual Wi-Fi Connection」は2.4GHz帯と5GHz帯の両方のWi-Fi、もしくは2台のWi-Fiルーターに同時にアクセスできる機能を指す。また、「Call & Data Concurrency」は、通話とデータ通信を同時に行える機能で、電話の着信があってもゲームが中断されない。

 「Rapid Response Engine」は、画面タッチ操作のタイムラグをms単位に抑える技術。「Resource Management Engine」は、CPUコアとGPUコアの性能のバランスを動的にとり、ゲームをスムーズに実行する技術。「Picture Quality Engine」は、HDR10や10ビットカラー、HDR表示などに対応する機能である。

 これらを利用することで、「Fortnite」や「PUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)」といった最新タイトルのゲームでも、スムーズにプレイできると同社は説明している。

 新製品は、「Helio G90T」と「Helio G90」の2製品から成る。どちらもほぼ同じチップ構成だが、前者の方が動作周波数が高いなど高位の製品となっている。共にCPUは8コア構成。うち2つが「Arm Cortex-A76」で、残りの6つは「Arm Coretx-A55」。Cortex-A76の最大動作周波数はG90Tでは2.05GHz、G90では2.0GHzである。Coretx-A55の最大動作周波数は両製品とも2GHzとなっている。

新製品の主な仕様。MediaTekの表

 GPUコアは両製品とも「Arm Mali-G76 3EEMC4」。GPUコアの最大動作周波数はG90Tでは800MHz、G90では720MHzである。同じく両製品とも人工知能(AI)処理用に最大動作周波数が750MHzのMediaTek独自のAPU(AI Processing Unit)を2つ集積している。これら3種類のプロセッサーコアを利用することで、最大1TMACsの処理性能を提供できるという。ワーキングメモリーとして、2133MHzのLPDDR4x型DRAMを最大10Gバイト外付けできる。

 その他、ISP(Image Signal Processor)を3つ集積する。カメラ1台の場合、最大で6400万画素(G90T)/4800万画素(G90)に対応。カメラ2台では、G90T/G90ともに最大で2400万画素と1600万画素に同時に対応できる。4センサー/画素をサポートする。モデムはLTE Cat.12に対応し、3周波数帯のキャリアアグリゲーションや4×4 MIMO、256値QAMなどをサポートする。