ベアリング大手のNTNは2021年8月18日、同社の手首関節モジュール製品「i-WRIST」について事業状況を明らかにした。i-WRISTは、同社が2018年8月に量産を開始した、いわゆるパラレルリンクロボット。先端部分に異なるエンドエフェクタを取り付けられる。「これまでの販売実績は100台弱」(同社)。

NTNの手首関節モジュール製品「i-WRIST」
いわゆるパラレルリンクロボット。(出所:NTN)
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 i-WRISTは3個のモーターとリンク機構によって、「折れ角」と「旋回角」の2自由度を制御する。旋回角360度という広い可動範囲を持ち、エンドエフェクタをまるで手首のように球面上に沿って動かせる。細かい動作であれば、1秒間に10カ所以上という高速な位置決め制御も可能という。

 「低速な2台の垂直多関節ロボットでこなしていたタスクを高速な1台のi-WRISTに集約すれば、設置場所とランニングコストを節約できる」。説明会で同社担当者はこうメリットを説明した。

 i-WRISTは折れ角が最大90度と最大45度の2モデルを用意している。折れ角45度のモデルは同90度よりも可動範囲は狭くなるものの、代わりに大型寸法のエンドエフェクタを扱える。

 例えば、折れ角最大90度のモデルはカメラを用いた製品の外観検査に向く。一方、同45度のモデルはディスペンサーによるグリス塗布工程への適用事例がある。ただし、他社のパラレルリンクロボットと比較すると、「i-WRISTは部品のピッキング作業には向かない」(同社)。

 i-WRIST の2モデルに共通する仕様は、最大搭載質量1.0kg、繰り返し位置決め精度±0.05度、使用電源AC200V、モーター3個の出力はそれぞれ50W。専用のコントローラとコンソールにより、プログラミングなしのパラメーター設定やティーチングが可能だ。