旭化成エレクトロニクスは、音質を高めた8チャネル構成の32ビット分解能D-A変換器IC「AK4468VN」を発売した(ニュースリリース)。同社従来品「AK4458VN」の後継製品である。「当社のフラグシップ32ビットD-A変換器ICであるAK4499(関連記事)で採用していたオーディオ専用LSIプロセスを今回の製品にも展開することで、高音質化を実現した」(同社)という。例えば、新製品のダイナミックレンジとSN比はどちらも117dBと高い。同社従来品は115dBだった。デジタルオーディオ信号入力は、8k〜768kHzのPCM信号と、22.4MHzのDSD(Direct Stream Digital)信号(いわゆるDSD512)に対応する。このため、ハイレゾ音源の再生が可能だ。具体的な応用先は、ネットワークオーディオ機器やUSB DAC(D-A変換器)、カーオーディオ機器、AVレシーバー、CD/SACDプレーヤー、サウンドバー、計測器/測定器などである。

音質を高めた8チャネルの32ビットD-A変換器IC。旭化成エレクトロニクスのイメージ
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 同社独自の高音質技術「VELVET SOUNDテクノロジー」を同社従来品に引き続き採用した。この高音質技術を使えば、歪みを抑制したり、帯域外雑音を抑えたりすることが可能だ。対応するサンプリング周波数は8k〜768kHz。全高調波歪み+雑音(THD+N)は−107dB。6種類の32ビット・デジタル・フィルターを搭載した。これを使えば、「さまざまなオーディオ機器において、柔軟でかつ容易な音質作りが可能になる」(同社)という。アナログオーディオ出力は差動形式で、信号振幅は5.6Vpp。0〜−127dBの範囲において0.5dBステップで減衰量を調整できるアッテネーター機能や、ソフトミュート機能、PCM/DSD自動切り替え機能などを搭載した。

 電源電圧は、アナログ回路部が+3.0〜5.5V、デジタル回路部が+1.7〜3.6Vである。消費電力は245mW。パッケージは48端子QFN。同社従来品のAK4458VNとの端子互換性を確保した。動作温度範囲は−40〜+105℃。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する予定だ。価格は明らかにしていない。