機能性材料の輸出入や受委託製造などを手掛けるハイケム(東京・中央)は、中国・安徽豊原福泰来聚乳酸が生産するポリ乳酸(PLA)を輸入し、国内での販売を開始する。需要が増加しているPLAを供給し、2023年までに日本市場での流通量を倍増させる狙い。中国で台頭する生分解性材料のサプライヤーと日本の材料メーカーをつなぎ、生分解性材料の普及を目指すという。

 安徽豊原福泰来聚乳酸がPLAの量産化に成功したのに伴い、親会社である食品添加物メーカーの安徽豊原集団と事業戦略パートナーシップ契約を結ぶハイケムが輸入を開始する。安徽豊原福泰来聚乳酸のプラントの年産能力は5万tで、米ネイチャーワークス(NatureWorks)やタイのトタル・コービオンPLA(Total Corbion PLA)に次ぐ世界第3位の規模(図1)。2021年には同10万t、5年以内に同100万tへ増やす計画で、世界最大のPLAサプライヤーになる見込みだ。

図1:世界のPLAサプライヤーの生産能力(出所:ハイケム)
[画像のクリックで拡大表示]

 ハイケムが取り扱うPLAは、押出成形用途と射出成形用途、繊維・不織布用途の3種類。押出成形用途はフィルムやシート向けに、射出成形用途は包装容器や精密部品、コンパウンド原料など向けに販売する。繊維・不織布用途については衣類やマスク、ティーバッグなどでの使用を想定しており、国内のアパレルメーカーと協業し、PLA混合繊維などへの拡販を図る(図2)。

図2:PLAの採用例
(出所:ハイケム)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社によると、2019年のPLAの世界市場は約20万tで、このうち日本は約5000tと推定される。欧州などで採用が加速しており、日本でも需給がひっ迫しているという。同社は、中国からの輸入によって日本市場での流通量を増やし、需要に応える。

 併せて、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)をはじめとするPLA以外の生分解性材料についても、マーケティング活動を展開する。海洋環境下で分解される素材など、さまざまな生分解性材料の取り扱いを強化していくという。