米Microchip Technology(マイクロチップ・テクノロジー)は、伝送媒体に同軸ケーブルを使うインターフェース規格「CoaXPress 2.0」に準拠するトランシーバーIC「EQCO125X40」を発売した(ニュースリリース)。ダウンリンクのデータ伝送速度の範囲は1.25G〜12.5Gビット/秒(bps)、アップリンクは21M~42Mビット/秒である。マシン・ビジョン・システムに向ける。具体的な応用先は、ボトリング(瓶詰)や食品検査、産業用検査装置、画像処理装置などである。今回の新製品をデバイス(カメラ)とホスト(フレームグラバー)にそれぞれ搭載すれば、それらの間でデータ伝送速度が非対称な全二重通信を実現できる。

「CoaXPress 2.0」準拠の12.5GbpsトランシーバーIC
Microchip Technologyのイメージ
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 使用可能な伝送媒体は、特性インピーダンスが75Ωの同軸ケーブルと、50Ωの同軸ケーブル、100Ωのシールド付きより対線ケーブル(STP)である。このほか、プリント基板上に作り込んだ差動配線でもデータ伝送できる。同軸ケーブルに「Belden 1694A」を使った場合の伝送可能な距離は、データ伝送速度が12.5Gビット/秒のときに最大40m、1.25Gビット/秒のときに最大130m。「Belden 4731R」を使えば、データ伝送速度が12.5Gビット/秒のときに最大65m、1.25Gビット/秒のときに最大210mが得られる。さらに、今回のICを使うと、同軸ケーブルに直流電力を重畳させることで、いわゆる「Power over Coax」を実現できる。1本の同軸ケーブルで供給できる電力は最大13W(電圧が+24Vの場合)である。

 アップリンクとダウンリンクのそれぞれにイコライザー回路とドライバー回路、クロック/データ抽出(CDR:Clock Data Recover)回路を集積した。変調方式は8B10B方式。伝送信号の電圧振幅は600mV。伝送信号からクロック信号を抽出するため、水晶発振器などのクロック信号源の外付けは不要である。電源電圧は+1.2V。消費電力は最大50mWである。パッケージは外形寸法が4mm×4mm×0.9mmの16端子QFN。同社従来品である「CoaXPress 1.1」準拠のトランシーバーICと同じパッケージを採用したため、プリント基板の設計変更なしに簡単に置き換えられるという。動作温度範囲は−40~+85℃。すでに販売を始めている。5000個購入時の参考単価は22.44米ドルである。