セイコーNPCは、32.768kHzと12M〜52MHzの2波のクロック信号を出力できる水晶発振IC「WF7701」を発売した(ニュースリリース)。リストバンド型やメガネ型、クリップ型などのウエアラブル機器に向ける。同社によると、「従来のウエアラブル機器は、時計用クロック信とマイコン駆動用クロック信号の2つが必要で、それぞれに水晶振動子と水晶発振ICが必要だった」という。新製品は、時計用である32.768kHzのクロック信号を生成する発振回路と、マイコンなどの駆動に向けた12M〜52MHzのクロック信号を生成する発振回路を1つのチップに集積した。しかも、水晶振動子は、ATカット水晶振動子を外付けするだけで済む。つまり、従来に比べて水晶発振ICと水晶振動子の使用個数を削減できるため、コストと実装面積を削減できるという。

32.768kHzと12M〜52MHzの2波を出力できる水晶発振ICの内部ブロック図。セイコーNPCの資料
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 外付けのATカット水晶振動子には、基本波発振で、24M〜52MHz出力品を用意する必要がある。32.768kHzのクロック信号と12M〜52MHzのクロック信号の2波を同時に出力できるが、モード端子を切り替えることで32.768kHzのクロック信号の1波出力に切り替えることが可能だ。こうすることで消費電流を大幅に抑えることが可能になる。2波出力時の消費電流は0.6mA(無負荷時、標準値)。1波出力時は0.76μA(無負荷時、標準値)と少ない。クロック信号出力はCMOS形式。駆動能力は、12M〜52MHz出力が±0.8mA、32.768kHz出力が±20μAである。発振回路用コンデンサーは内蔵した。OTPメモリーを搭載しているため、電子機器を組み立てた後に出力周波数の調整が可能だ。

 電源電圧は+1.6〜3.7V。ウエハーの状態で出荷する。ダイの面積は0.75mm×0.70mmである。動作温度範囲は−40〜+85℃。価格は明らかにしていない。