東芝デバイス&ストレージは、データ伝送速度が数Gビット/秒と高いインターフェースに向けた車載機器向け静電気放電(ESD)保護ダイオード「DF2S5M4FS/DF2S6M4FS」を発売した(ニュースリリース)。同社は「TVSダイオード」と呼ぶ。端子間容量を0.55pF(最大値)と低く抑えることで、高速インターフェースへの対応を可能にした。実際に4.8Gビット/秒のLVDS(Low Voltage Differential Signaling)信号を伝送するインターフェースに新製品を挿入してアイパターンを測定したところ、十分な開口が得られることを確認済みである。車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠する。ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)向けカメラモジュールや、ADAS向け電子制御ユニット(ECU)などの映像信号ラインに使うSerDesチップの入出力端子への適用に向ける。

4.8Gビット/秒のLVDS信号を伝送するインターフェースに新製品を挿入した際に測定したアイパターン。東芝デバイス&ストレージの資料
[画像のクリックで拡大表示]

 同社独自の第4世代ESD保護ダイオードアレー向けプロセス技術「EAP-IV」で製造した。これによって高いクランプ電圧とESD耐圧を実現できたという。単方向品である。DF2S5M4FSとDF2S6M4FSの違いは、ピーク逆動作電圧やクランプ電圧、逆方向ブレークダウン電圧などにある。DF2S5M4FSのピーク逆動作電圧は3.6V(最大値)。クランプ電圧は6.8V(標準値)。逆方向ブレークダウン電圧は最小値が3.7V、最大値が5.5V。DF2S6M4FSのピーク逆動作電圧は5.5V(最大値)。クランプ電圧は7.5V(標準値)。逆方向ブレークダウン電圧は最小値が5.6V、最大値が7.9Vである。

 このほかの特性は、2製品どちらも共通である。ピークパルス電力は30W。ピークパルス電流は2A。逆方向電流は0.1μA(最大値)。ダイナミック抵抗は0.35Ω(標準値)。ESD耐圧は、接触放電モデルと気中放電モデルどちらも±30kVを確保した。ESDに関する国際規格である「ISO10605」や「IEC61000-4-2」に準拠する。パッケージは、実装面積が1.0mm×0.6mmのSOD-923。最大動作接合部温度は+150℃である。価格は明らかにしていない。