ルネサス エレクトロニクスは、温度補償回路付き水晶発振器(TCXO)を搭載のプログラマブルクロック発振器「ProXO+ファミリ」を発売した。これまで同社は、一般的な水晶発振器のSPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)を搭載する「ProXOファミリ」を提供してきたが、今回初めてTCXO搭載品を発売した。TCXO搭載で周波数安定度を±3ppm(−40〜+85℃の温度範囲において)に抑えた。SPXO搭載の同社既存品の周波数安定度は±25ppm(−40〜+85℃の温度範囲において)だった。応用先は、光ファイバー通信用トランシーバーモジュールや、データセンター機器、アクセラレーターカード、スマート・ネットワーク・カード(NIC)、ネットワーク機器などである。

TCXOを搭載するプログラマブルクロック発振器の応用先イメージ
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 今回の新製品は、水晶振動子や温度補償回路付き水晶発振回路、PLL(Phase Locked Loop)搭載のクロックジェネレーター回路で構成した。出力クロック信号の周波数はI2Cインターフェースを介して、フィールドにおいてユーザーが設定できる。このため同社は新製品を「フィールドプログラマブルクロック発振器」と呼ぶ。

 ProXO+ファミリの第1弾製品として、外形寸法が3.2mm×2.5mm×0.85mmの8端子プラスチックパッケージに封止した「XTシリーズ」を発売した。出力クロック信号の形式の違いで4製品を用意した。その内訳は、LVDS品とLVPECL品、CML品、HCSL品である。出力クロック信号の周波数設定範囲はLVDS品とLVPECL品、CML品が15M〜2.1GHz。HCSL品が15M〜725MHz。周波数の設定分解能は4製品いずれも1Hzである。

 電源電圧は4製品いずれも+1.8V、+2.5V、+3.3Vから1つを選択する。位相ジッター(12k〜20MHz)は625MHzにおいて、LVDS品が132fs(標準値)、LVPECL品が130fs(標準値)、CML品が133fs(標準値)、HSCL品が131fs(標準値)。動作温度範囲は−40〜+85℃である。

新製品の位相ジッター特性
LVDS品の625MHzにおける位相ジッター特性である。(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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