米Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、Bluetooth 5.2対応の無線通信モジュールの新製品を2つ発表した(日本語ニュースリリース1)。2製品どちらも、小型で待機時消費電力が低いことが特徴である。日本の技術基準適合(技適)をはじめ、各国や地域の電波法の規制をクリアしており、すぐに開発中の機器に取り込めるとする。

2つのモジュールの概要
Silicon Laboratoriesのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 2製品は「BGM220S」と「BGM220P」である。前者は6mm×6mm×1.3mmと非常に小さいCSP封止のモジュール。後者は15mm×13mm×2.2mmと2.4GHz無線通信モジュールによくある寸法である。日本法人のシリコン・ラボラトリーズによれば、「前者のCSP封止品はウエアラブル機器など、かなり小型な機器に向ける。端子が底面にあるため、プリント基板の設計にやや手間がかかるかもしれない。後者はCSP封止品よりは大きいものの、端子が外周にあるのでプリント基板の設計が容易である。ユーザーや機器によって選べるように2製品を用意した」という。

 どちらの製品も、Silicon Laboratoriesが2020年1月に発表したBluetooth 5.2対応の無線通信SoC「EFR32BG22(BG22)」*やアンテナ、水晶発振器、DC-DCコンバーターなどを搭載する。「BG22単体と比べると、上述した周辺部品を調達したり、電波法の規制をクリアするための作業をしなくて済むのが今回の無線通信モジュールの利点」(シリコン・ラボラトリーズ)。CSP封止のBGM220Sの出力はBG22と同じ最大+6dBmだが、寸法が少し大きい方のBGM220Pではモジュール設計の工夫によって最大+8dBmに引き上げたという。どちらのモジュールも動作温度範囲は-40~+105℃である。BG22の待機時消費電力が小さいため、両モジュールともコイン電池1個で10年間の動作が可能だとする。

 今回のモジュールを機器に搭載するためには、ソフトウエア開発が必要である。モジュール製品の発表に合わせて、同社は自社のIDE(統合開発環境)を「Simplicity Studio 5」として更新した(日本語ニュースリリース2)。これまでのSimplicity Studioと同様に、Simplicity Studio 5は同社のホームページから無償でダウンロードできる。

Simplicity Studio 5の概要
Silicon Laboratoriesのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 また、開発キットが3種類用意される。10米ドル以下で提供予定の「Explorer Kit」 、30米ドル程度の「Development Kit」、300米ドル程度の「Pro Development Kit」である。

3種の開発キットを用意
Silicon Laboratoriesのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 さらに、同社は、ユーザーがソフトウエア開発をしなくて済む製品、「Xpress Wireless」を20年内に提供する予定。開発中の電子機器とスマートフォンを連動させたい(機器とスマホ間でデータをやりとりさせたい)というユーザーに向ける。(1)機器のマイコンなどのホストがUARTから出力するデータをBluetooth経由でスマホに送る、(2)スマホからBluetooth経由で送られたデータをホストのUARTに入力する、という2つのタスクを想定してSilicon Laboratoriesがソフトウエアを開発し、今回のモジュールに実装するのがXpress Wirelessである。ユーザーが設定可能なパラメーターがいくつかあり、パラメーターをホストから今回のモジュールにUART経由で送ることで、ユーザーが開発中の機器に合わせての調整が可能という。

ソフトウエア開発不要の製品「Xpress Wireless」を20年内に提供開始予定
Silicon Laboratoriesのスライド
[画像のクリックで拡大表示]