スギノマシン(本社富山県魚津市)は、金属積層造形(Additive Manufacturing)機能を備えた小型の同時5軸制御マシニングセンター(MC)「XtenDED」(形式名:Xion α-5AX-AM)を開発した(図1、ニュースリリース)。異種材料を組み合わせて高機能部品を製作したり、複雑な曲面形状を造形して精密に切削したりといった加工を1台で完結できる。

図1:金属AM機能搭載を搭載した5軸MC「XtenDED」
(出所:スギノマシン)
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 開発品は、インペラやタービンブレード、レンズ用金型、医療機器などの精密・微細加工に向く5軸MC「Xion α-5AX」をベースに、ノズル先端から噴射した金属粉をレーザーで溶融・凝固させながら肉盛りしていくDED(Direct Energy Deposition)方式のAM機能を搭載した(図2)。航空機エンジン部品の製作や摩耗した金型の再生、金型の耐久性向上といった使い方に対応する。

図2:金属積層造形の様子
(出所:スギノマシン)
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 装置の外形寸法は幅3125×奥行き2500×高さ2550mmで、質量は5000kg。付属機器を含めて約7.8m2のスペースに設置できる。

 ファイバーレーザーの出力は1kW。積層速度は50~125cm3/hで、積層高さは1.5~2.2mmとする。積層用ノズルと工具の干渉を防ぐために、切削加工時にノズルが退避する機構を持たせた。その他、機内モニター機能が付いたタッチパネルを採用して使い勝手を高めている。

 切削機能については、ベースとするXion α-5AXの仕様を踏襲した(図3)。X×Y×Z軸のストロークは300×430×200mm。主軸の最高回転速度は4万rpmで、送り軸の早送り速度と切削送り速度は18m/minだ。

図3:切削の様子
(出所:スギノマシン)
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 A・C軸の旋回ユニットにはダイレクトドライブ・モーターを採用し、X・Y・Z軸はリニアスケールによるフルクローズドループ方式として、精密さと加工速度を向上させたとする。X・Y・Z軸の位置極め精度は0.002mm、繰り返し精度は±0.0001mm。

 同社は開発品をドイツ・ハノーバーで開催される欧州の工作機械見本市「EMO Hannover 2019」(2019年9月16~21日)に出展する。発売は2020年4月を予定しており、価格は7800万円(税別)から。