米デルファイ・テクノロジーズ(Delphi Technologies)は2019年9月11日、電動車向けに800VのSiC(炭化ケイ素)インバーターを量産すると発表した。電気自動車(EV)に使われている現在の400Vシステムと比べて、2次電池の充電時間を半分にできるという。

800V SiC(炭化ケイ素)インバーター
(写真:Delphi Technologies)
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 新しいインバーターは、同社の高電圧インバーターの進化版で、同社が特許を取得したパワースイッチ「Viper」に、9月9日に提携を発表した米クリー(Cree)から調達するSiC MOSFET「Wolfspeed」を使う。新しい「Viper 4」は、従来のSi(シリコン)からSiCに変わったことで高速なスイッチングが可能になった。また、独自の両面冷却機能により高温でも動作できる。そのため、競合他社のインバーターより40%軽量で、30%小型のインバーターを開発できるという。

パワースイッチ「Viper 4」
(写真:Delphi Technologies)
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 新しいViper 4パワースイッチは、現在のSi製スイッチと同じインバーターパッケージに収まるため、技術変更に伴うエンジニアリングコストを削減でき、車両性能に関する設計を簡素化できるとする。800VのSiCインバーターを使うことで、次世代EVの航続距離の長距離化や、充電時間の短縮、効率の改善を期待できる。同社は最近、800Vインバーターの量産に対して主要グローバルOEMメーカーから8年以上に渡る27億ドルの契約を確保した。2022年には800Vインバーターを搭載した高性能車両が発売される予定という。