オランダNexperia(ネクスペリア)は、車載機器に向けた静電気放電(ESD)保護ダイオード「PESD2USBx-Tシリーズ」を発売した(ニュースリリース)。同社のESD保護ダイオードファミリー「TrEOS」に含まれる製品だ。今回は、端子間容量やクランプ電圧、ピークパルス電流(IPPM)などの特性が異なる4製品を用意した。車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠する。USB3.2やHDMI、LVDSなどの高速インターフェース技術を採用した配線のESD保護に向ける。具体的な応用先は、車載インフォテインメント機器や車載マルチメディア機器、ADAS機器などである。

車載機器向けESD保護ダイオードと応用イメージ
今回の新製品のパッケージは、図中の左端にあるSOT-23である。Nexperiaのイメージ
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 アノード電極共通で接続した2個のダイオードを1チップに集積した。特徴は、端子間容量とクランプ電圧の両方が低いことだ。どちらも製品によって値が異なり、端子間容量は0.47p〜0.83pFの範囲、クランプ電圧は+2.4〜3.3Vの範囲である。端子間容量が低いと、配線を伝搬する信号に与える影響を抑えられる。つまりシグナルインテグリティー(信号品質)を確保しやすくなる。一方、クランプ電圧が低ければ、電圧振幅が低いインターフェース技術に適用しやすくなる。

 発売した4製品の特性は以下の通り。「PESD2USB3UV-T」は端子間容量が0.83pF(標準値)。クランプ電圧が+2.6V(標準値)。ピークパルス電流は8A(最大値)。ESD耐圧は±18kV(最大値)。「PESD2USB3UX-T」は端子間容量が0.56pF(標準値)。クランプ電圧が+3.3V(標準値)。ピークパルス電流は4A(最大値)。ESD耐圧は±8kV(最大値)。「PESD2USB5UV-T」は端子間容量が0.76pF(標準値)。クランプ電圧が+2.4V(標準値)。ピークパルス電流は10A(最大値)。ESD耐圧は±22kV(最大値)。「PESD2USB5UX-T」は端子間容量が0.47pF(標準値)。クランプ電圧が+3.3V(標準値)。ピークパルス電流は4A(最大値)。ESD耐圧は±8kV(最大値)である。

 パッケージは4製品いずれも、外形寸法が2.9mm×1.3mm×1.1mmのSOT-23(TO-236ABとも呼ぶ)。動作温度範囲は−55〜+175℃と広い。4製品いずれも、すでに量産を始めている。価格は明らかにしていない。