豆蔵ホールディングスグループのニュートラル(名古屋市)は、実機を使わずに産業用ロボットの操作方法を学べるツール「ロボットオペレーションラーニング」を2020年11月から提供する。パソコン画面上にロボットの動きを再現し、受講者はシミュレーターを操作して手順を習得する。研修用の設備がいらないため、教育コストを抑えられる。

 同ツールは、操作方法を画像と文章で学ぶ「チュートリアルモード」と、学習成果を確認する「テストモード」から成る(図)。チュートリアルモードでは、基本的な操作を「軸1を指定の位置に動かす」のように細かく分け、それぞれの手順を説明する。GUIを実機と同様のデザインで作り込むので、紙のマニュアルでは表現しづらい細かな動作も直感的に理解できるという。

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図:「テストモード」の画面例
細かく設定された項目を選択し、テストを受ける(右)。過程や時間も評価される(左)。(出所:ニュートラル)

 コンテンツは、同社の担当者がユーザーにヒアリングして「オーダーメード」(豆蔵ホールディングス)で作成。操作方法に加えて、トラブル発生時の対処方法や、マニュアルには載っていない社内独自の使い方などもノウハウとして盛り込める。ロボットのメーカーや機種を問わず対応できる。

 テストモードでは、チュートリアルモードで学習した内容がどのくらい身に付いているかを測定する。最終的な成績だけでなく、操作手順などの過程や操作にかかった時間を含めて評価するため、本質的な理解度をチェックできるという。テストの実施・達成状況は一覧表示できるため、受講者や監督者が学習の進捗・理解度を確認しやす。結果を基に、受講者は自分のペースで繰り返し学べる。

 同社によると、多くの生産現場では実機を使ってOJTを実施しているが、高価なロボットを破損する恐れがある、一度に学習できる人数が限られる、教える人によって教え方や内容にバラツキが生じるといった課題があるという。同ツールを利用すれば、ロボットを壊すリスクがなく、操作の順番待ちも発生しない。指導者の感覚や教え方のバラツキもなくなり、教育を標準化できる。

 基本料金は、シミュレーターとチュートリアル・テストモードのコンテンツ作成を含めて200万円。カスタマイズの内容によって追加料金が発生する。同社は今後、ユーザー自身がコンテンツを作れるようにするためのツールも提供する予定。産業用ロボット以外の機器の操作を学べるサービスも計画している。