TDKは、外形寸法が小さく、静電容量が大きい車載機器用積層セラミックコンデンサーを2製品発売した(ニュースリリース)。外形寸法が2.0mm×1.25mm×1.25mm(いわゆる2012サイズ)の22μF品「CGA4J1X7T0J226M」と、外形寸法が3.2mm×1.6mm×1.6mm(いわゆる3216サイズ)の47μF品「CGA5L1X7T0G476M」である。定格電圧は前者が+6.3V、後者が+4V。どちらも、同社の車載用積層セラミックコンデンサー製品シリーズ「CGA」に含まれるものである。同社によると、「車載用では、業界最高水準の静電容量を実現した」という。車載用受動部品の品質規格「AEC-Q200」に準拠する。

外形寸法が小さく、静電容量が大きい車載機器用積層セラミックコンデンサー
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 新製品では、誘電率が高いセラミック材料を新たに開発することで静電容量を高めた。新しいセラミック材料の詳細は明らかにしていない。内部電極の重なり面積や、電極間距離、電極の積層数は同社従来品とほぼ同じ程度だという。車載機器に向けた2012サイズの同社従来品の静電容量は10μF、3216サイズの同社従来品は22μFだった。従って、新製品では、同じ外形寸法で静電容量を約2倍に増やしたことになる。

 用途は、ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)向け電子制御ユニット(ECU)のCPUに電力を供給する電源ラインの平滑やデカップリングである。新製品では、同社従来品に比べて静電容量を増やしたため、共振周波数よりも低い周波数帯域におけるインピーダンスを低く抑えることに成功した。一般に、インピーダンスが低ければ低いほど、平滑やデカップリングにおいて高い効果が得られるため、積層セラミックコンデンサーを複数個並列に接続して使うことが多い。「新製品を使えば、従来と同じレベルの低インピーダンス特性を約半数の並列接続数で実現できる。その分だけ部品点数や基板上の実装面積を減らせる」(同社)。さらに、インピーダンスが低ければ、CPUに供給する電源電圧の変動幅を小さくできるため、「CPUが誤動作するリスクを低減できる」(同社)としている。

発売した積層セラミックコンデンサーのインピーダンス周波数特性
左がCGA4J1X7T0J226M、右がCGA5L1X7T0G476M。TDKの資料
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 2製品どちらも温度特性は、−55〜+125℃の温度範囲において静電容量変化率が最大22%/−33%の「X7T」である。−55℃の最低温度と+125℃の最高温度の環境に30分ずつさらす温度サイクル試験は1000回をクリア。耐湿負荷試験は、温度が+85℃、湿度が85%の環境において1000時間で実施した。たわみ強度は最大2mmまで耐えられる。2製品どちらも、すでに量産を始めている。サンプル価格は、CGA4J1X7T0J226Mが25円、CGA5L1X7T0G476Mが50円である。