英Armは機能安全性が求められる車載機器や産業機器に向けたプロセッサーコアを3製品発表した(日本語ニュースリリース)。CPUコアの「Cortex-A78AE」、GPUコアの「Mali-G78AE」、及びISP(Image Signal Processer)コアの「Mali-C71AE」である。

機能安全性を高めたプロセッサーコアを3つ発売
Armのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 製品名の末尾に付く「AE」は、これまでAutomotive Enhancementを意味するとしていたが、今回、応用先に産業機器も加えたことで、「Autonomous Enhancement」に変わったようだ。対象となる機能安全規格も、自動車向けの「ISO26262」だけでなく、基本的な機能安全規格である「IEC61508」が加わった。Armによれば、産業機器向けのOEMでも自動車向けと同じような機能安全性が高いIPコアの要望が強く、それに応えて今回の新製品を用意したという。

CPUコア「Cortex-A78AE」の概要
Armのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 CPUコアのCortex-A78AEは、2020年5月に発表されたスマートフォン向けの「Cortex-A78」を拡張した*1。ISO26262 ASIL B/DおよびIEC61508 SIL 2/3に対応する。Cortex-A78AEは、「AE」仕様のCPUコアの中でこれまで最も性能の高かった「Cortex-A76AE」*2比で30%の性能改善が期待できるという。またCPUコアのロックステップ方式「Split-Lock」に1つモードが増えた。Cortex-A76AEでは1クラスター内のCPUコア(最大4個)がそれぞれ独立して動作する「Splitモード」と2個がペアで動作する「Lockedモード」(最大2ペア)があった。今回、「Hybridモード」が加わった。

3種のロック・ステップ・モードを用意
両端のモードは既存のCortex-A76AEでも利用できた。今回、中央の「Hybridモード」が加わった。Armのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 HybridモードはSplitモードの機能安全性を高めたものである。Splitモードでは、CPUコア4つすべてが正常でも、クラスター内の共有ブロック「DSU(DynamIQ Shared Unit)」に不具合があると、クラスター全体が故障となってしまった。Hybridモードでは、DSU内の制御ロジックが2重化された「DSU-AE」となり、制御ロジックの片方が故障してもクラスターとしては正常動作を続けられるようにした。

「Cortex-A78AE」の機能ブロック図
クラスター内の共有ブロック「DSU(DynamIQ Shared Unit)」の制御ロジックを2重化した、DSU-AEを採用する。Armの図
[画像のクリックで拡大表示]

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。