伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、+800V耐圧のスーパージャンクション(SJ)型パワーMOSFETの新シリーズ「MDmesh K6」を開発した ニュースリリース 。最大の特徴は、「単位面積当たりのオン抵抗が、市場にある+800V耐圧のパワーMOSFETの中で最も小さい」(同社)こと。これで、電源回路の変換効率を高められると同時に、出力電力密度の向上を図れるという。LED照明やHID(High Intensity Discharge)ランプなどを駆動するフライバック方式の電源回路のほか、ACアダプターやフラット・パネル・ディスプレー用電源に向ける。

+800V耐圧のSJ型パワーMOSFETの新シリーズ
+800V耐圧のSJ型パワーMOSFETの新シリーズ
(出所:STMicroelectronics)
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 新シリーズには、さらに2つの特徴があるという。1つは、同社の従来シリーズ「MDmesh K5」と比べて、ゲートのしきい値電圧を低減したこと。MDmesh K5では+4V(標準値)だったが、MDmesh K6では+3.5V(標準値)に抑えた。「この結果、電力損失を削減し、変換効率を高められる。特に待機時消費電力の削減を求められる用途に効果的」(同社)。もう1つの特徴は、全ゲート電荷量が少ないこと。「スイッチング周波数を高めても、スイッチング損失の増大を抑えられる」(同社)。

 同社は、新シリーズの最初の製品として、オン抵抗が220mΩ(ゲート-ソース間電圧が+10Vのときの最大値)と小さい「STP80N240K6」を発売した。パッケージは、挿入実装タイプのTO-220である。最大ドレイン電流は16A。全ゲート電荷量は25.9nC(標準値)と少ない。入力容量は1350pF(標準値)。出力容量は22pF(標準値)。すでに量産を始めている。1000個購入時の参考単価は1.013米ドルから。このほか、DPAK封止品とTO-220FP封止品の量産を22年1月までに開始する予定である。

 今後同社は、新シリーズの製品ポートフォリオを22年までに完成させる考えだ。オン抵抗の範囲は220m〜4.5Ω予定している。パッケージは、挿入実装タイプと表面実装タイプの両方を用意する。