米KEMET(ケメット)は、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といったワイド・ギャップ・パワー半導体を使う電源回路に向けた積層セラミックコンデンサー「KC-LINK」を発売した(ニュースリリース)。特徴は、低誘電率系のセラミック材料である「C0G(EIA規格での表示、JIS規格表示ではCG)」を採用することで、静電容量は小さいながらも、高いリップル電流性能と、高い温度特性、優れたDCバイアス特性を実現した点にある。DCバイアス特性については、高い直流(DC)電圧を印加しても静電容量の変化はほとんどない。このため、「ワイド・ギャップ・パワー半導体を採用することで電源回路を高い電圧、高い温度、高い周波数で動作させても、新製品を使えば、高い変換効率と高い出力密度が得られる」(同社)という。具体的な応用先は、電源回路におけるDCリンク部やスナバー回路、共振回路などである。

ワイド・ギャップ・パワー半導体を使う電源回路に向けた積層セラミックコンデンサー。KEMETの写真
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 実装面積は10.20mm×9.30mmである(EIAでは3640サイズ品と呼ぶ)。表面実装に対応する。定格電圧や静電容量の違いで100製品を用意した。定格電圧は、+500Vと+650V、+1000V、+1200V、+1700Vの5種類がある。静電容量の範囲は、+500V品が4.7n〜220nF、+650V品が4.7n〜150nF、+1000V品が4.7n〜56nF、+1200V品が4.7n〜47nF、+1700V品が4.7n〜22nFである。「等価直列抵抗(ESR)と等価直列インダクタンス(ESL)は、極めて小さな値に抑えた」(同社)という。例えば、ESLについては最大1nHである。動作温度範囲は−55〜+150℃。車載用受動部品の品質規格である「AEC-Q200」に準拠する。価格は明らかにしていない。