韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は、データセンター/クラウドといったHPC(High Performance Computing)システムにおいて、CXL(Compute Express Link)インターフェースメモリーを活用しやすくするための開発キットソフトウエア「SMDK:Scalable Memory Development Kit」を2021年10月7日(現地時間)に発表した ニュースリリース

CXLインターフェースを備えたメモリーモジュール「CXL Memory Expander」
CXLインターフェースを備えたメモリーモジュール「CXL Memory Expander」
(出所:Samsung Electronics)
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 CXLは米Intel(インテル)やSamsungらが策定したオープンなHPC向けチップ間インターフェースで、MPU(CPU)とアクセラレーター、拡張メモリー間などを接続する。Samsungは、CXLインターフェースを備えたメモリーモジュール「CXL Memory Expander」を21年5月11日(現地時間)に発表している ニュースリリース 。CXL Memory ExpanderはDDR5型DRAMメモリーをベースに構築しているが、MPU(CPU)とのインターフェースはDDR5ではなく、CXLを採用した。

 さらに、Samsungのメモリーマッピングやインターフェース変換、エラー管理などの技術を盛り込んだ。主記憶(DDR5などのDDRインターフェースDRAM)にCXL Memory Expanderを加えることで、実質的に主記憶のメモリー容量とメモリー帯域を大幅に増やせる。例えば、メモリー容量はTバイト級になるという。これでAIなどのデータ集約型アプリケーションの処理速度を大きく向上できるとする。

 今回発表したSMDKは、CXL Memory Expanderを活用しやすくする。例えば、CXL Memory Expanderを組み込んだHPCシステムにおいて、既存のアプリケーションが主記憶とCXL Memory Expanderを同等に利用できるようになる。これにより既存のアプリケーションの大幅な変更なしでも、CXL Memory Expanderの恩恵を享受できるとする。

 SMDKは再利用可能なコードから構成されるライブラリーと、これを利用するためのAPIから成る。またSMDKはメモリー仮想化に対応しており、共有メモリーアーキテクチャーの下で効率的な管理が可能とする。さらにSMDKには独自のインテリジェント階層化機能(Intelligent Tiering Engine)を備えており、ユースケースに合わせて最適なメモリータイプや容量、帯域を識別して構成できるという。SMDKは現在初期テスト及び最適化に向けて特定ユーザーのみに提供されている。22年上期にはオープンソースとして、広く提供予定である。

「SMDK:Scalable Memory Development Kit」の概要
「SMDK:Scalable Memory Development Kit」の概要
(出所:Samsung Electronics)
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